第6章:束の間の期間
第200話「戦いに備えて」
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「改めて、申し訳ありませんでした……!」
「黒幕が黒幕だ。僕はもう気にしてないからいいよ」
ソレラが目を覚まし、祈梨がこの世界に来てからの経緯を説明する。
その後、ソレラは改めて姉が優輝に行った事を謝罪した。
「ただ、気になるんだが……魅了が解けている事はともかくとして、あの時の僕はよく無事で済んだな?当時は神界の法則に当て嵌まっている訳でもないし、魂ごと消滅したと思っていたが」
「それは……」
優輝の問いに、ソレラは祈梨へと視線を逸らす。
「魂の循環から外れた状態だったため、貴方は咄嗟に導王の時の力を使って抵抗したのです。そして、無理矢理“格”を昇華させ、抵抗したのです」
「……記憶にない、と言う事は……」
「反動でその時の記憶を失いました。しかも、それは魂ごと削られたもの。もう戻る事はありません。記憶を失う直前に、貴方は転生特典を指定し、転生したのです」
「なるほどな……」
何気にずっと不明だった転生の経緯が判明した。
詳しい説明ではなかったが、優輝にはそれで十分だ。
「話を切り替えましょう。先程話した通り、ソレラさんには神界への道を辿ってもらいます。そして、干渉すると同時に私が力を行使、皆さんが神界の存在に干渉出来るようにします」
「そこからは僕ら次第、か。……ざっと見ても、僕らだけじゃ心許ない。大した足しにはならないかもしれないが、少しは力を付けたい」
相手はピンキリとはいえ平均が大門の守護者以上の強さを持つのだ。
戦力は明らかに不足しているため、少しでも改善したいのは当然だった。
「祈梨さんは干渉可能にするための力を蓄えないといけませんし……適した場所を作るには、私だけでは……」
「……霊脈を使う事は出来ないか?」
「霊脈一つでは……ただ、霊脈を通じてこの星そのものに呼びかければ、私の負担を減らして修行のための空間を作り出せるようになります」
本来、ソレラの能力はこういった事には向いていない。
そのために、適した空間を作るには負担が大きすぎた。
しかし、地球に呼びかける事で世界の修正力を抑え、負担を減らす事でソレラ一人の力でも修行のための空間を作り出せるように出来るようだった。
「他世界との関係が曖昧になっている状態だからこそ出来る、時間から切り離した修行空間。それを作り上げます。神界からの戦いの余波が来るまでは、何とかそれで……」
「……やるしかない。という訳か」
方針は決まった。
後は、それを実行するだけだ。
「さて、準備はいい?」
「ああ」
「はい……!」
翌日、八束神社に優輝、鈴、葉月の姿が
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