暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第73話:Counterpart
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慌しい様子が目立ってきて、何かあると感じずにはいられなかった。
やがてアイリスの耳にも、ある事件の話が飛び込んできた。
イレイズ現象。
レプリロイドのプログラムが突然消滅し動かなくなる事件が起きたというのだ。
前例の無い事態に、ハンター側も手を焼いているという。
原因不明のため予防処置も、既にイレイズしたレプリロイドの修復処置も出来ない状態で、そのうちシグマのせいではないかという噂まで流れ始めた。
アイリスは早期解決をただただ祈るばかりで、今日も大分慣れてきた足取りで、部隊へと向かう。
「アイリス」
「ルイン副隊長、おはようございます」
部屋に入るなり、ルインがアイリスの元へ歩み寄る。
「ついさっき上層部から連絡があって、アイリスにはある特別チームに入ってもらいたいの」
「特別チーム……?」
「うん、私も詳しくは聞かされなかったんだけど、とにかく急いでブリーフィングルームに行ってくれないかな?」
「は、はい、分かりました」
アイリスは返事するなり部屋を飛び出した。
ブリーフィングルームの扉の前に着いたルインとアイリスはブリーフィングルームに入ると既にエックスとゼロがいた。
「遅いぞ」
「ごめんごめん。ところで何なの?」
「ルインもアイリスも知っていると思うけど…」
エックス達はアイリス達を部屋の中央まで招き寄せると、傍にあったコンピューターの電源を入れた。
モニターに、巨大な研究所を有した島の映像が流される。
「プログラムが消滅して機能停止する、イレイズ現象。」
「なるほど、ラグズランド…あそこでイレイズ現象が起こってるんだね?」
「そうだ。俺とエックスとルイン、そしてアイリスの4人のチームだ」
「わ、私がですか!?エイリアさんじゃなくて研修生の私が!?」
自分を指差しながら言うアイリスにゼロは肯定の意味で頷いた。
「そうだ。お前の噂は俺の部隊にも届いている。的確なオペレートで作戦の成功に貢献しているってな。今回も頼むぞ」
「ええ…?」
自分は普通に与えられた課題をこなしていただけだというのに…。
「私、研修生なんですけど…?」
「研修生とか関係ないよ。君がハンターベースのオペレーターより優秀だから上層部から指名を受けたんだ。しっかりしなさいアイリス。」
「は、はい…」
仕事モードのルインに咎められたアイリスは俯く。
エックス達はイレイズ現象が発生したことにより、無人となったラグズランド島はすっかり生きている音を失っていた。
「静かだね。」
「ああ、だが静かでやかましくない島。そんなのもいいかもな」
「前に研修で来た時はもっと賑やかだったんだけど
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