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レーヴァティン
第九十六話 都市国家達その三
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「そうなる様にな」
「ことを進めていきますね」
「ああ、そしてな」
 それでというのだ。
「今考えたけれど傭兵だけじゃなくて兵糧とかな」
「そういうものもですね」
「買い占めていくか」
「豊臣秀吉の様に」
「そうしていくか」
「それも一つの手ですね」
 源三もこう言った。
「買い占めも」
「そうだよな」
「豊臣秀吉は兵糧の買い占めも行いました」
 鳥取城攻めの時にだ、有名な鳥取城の話だ。
「これもまたです」
「効果があるのは事実か」
「敵の傭兵や兵糧を押さえますと」
「戦う以前になるな」
「はい、まさに兵糧攻めです」
 こうしたやり方もというのだ。
「ですからそうした色々な方法で、です」
「攻めていくか」
「そうすべきです、特にこの半島は」
「ああ、俺達以外は都市国家ばかりだしな」
「各個にです」
「押さえていくのもいいか」
「そうかと。ではフィレンツェは」
「傭兵を全部雇うな」
 街を守る彼等をというのだ。
「そうしていくな」
「よし、雇ってくで」
 美奈代も答えてだ、そしてだった。
 久志達は実際にだった、フィレンツェを守る傭兵達に声をかけた。美奈代が中心にそれを行ってだった。
 傭兵達を雇っていった、すると見る見るうちにだった。
 フィレンツェの兵達の数は減った、そうして久志が剛を率いる二万の兵達を出陣させたうえで降る様に使者を送るとだった。
 フィレンツェは降った、こうして久志達は半島の北の重要な交易都市のひとつを手に入れた。そうしてだった。
 久志はそこからもだ。仲間達に話した。
「他の大小の街もな」
「この様にですね」
「兵なり兵糧なり雇うこともしていくか」
「実際にですね」
「ああ、そしてな」
 さらにとだ、久志は言うのだった。
「使者も送ってな」
「降らせていきますか」
「ああ、あとフィレンツェが降って」
 街を護る傭兵を雇って防りを弱めたうえで使者を送ってだ。
「周りの街や村もな」
「次々とですね」
「降ってな」
「フィレンツェに留まっていませんね」
「サンマリノとかモデナとかな」
 そうした狙っていた大きな街達もというのだ。
「揺れてるみたいだな」
「そうした街の周りでも降る街や村が出てきて」
「いい感じになってるな」
「はい、そうした小さな町や村も次々と降って」
 毎日半島から降ることを決めた街や村からの使者達が来ている、それも毎日一人や二人ではなかった。
「今やです」
「北の結構な部分がな」
「私達の勢力圏に入っています」
「そうだよな」
「ではです」
「ああ、小さな街や村を手に入れて」
「その次は」 
 いよいよという口調でだ、夕子は久志に話した。
「ミラノやジェノヴァ、トリノやヴェネツィアを」

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