暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第72話:Falling in love
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見ると1枚の紙切れが落ちていた。
それに気づいたルインは、ディザイアの視線を追うと慌てて拾う。
よく見ると紙切れは写真だったようで、写真にはエックスとルインが並び、中央にソニアが写っている。
「写真ですか」
「うん。ケイン博士が撮ってくれたの、家族写真みたいな感じ」
ルインは写真を見つめながら穏やかに告げた。
写真の中のルインはエックスと同じで優しく微笑んでいる。
「あの、副隊長…」
「何?」
「あなたは……その、エックス隊長のことがお好きなんですか?」
ディザイアは思い切って、ストレートに聞いてみた。
ルインのような色恋沙汰に疎いタイプには遠回しに聞くよりもストレートに聞いた方がいいと判断したからだ。
「え?…う〜ん…エックスは私の憧れの人…かな…?多分」
「憧れ…ですか?」
「うん、私がハンターになった時から…ね」
ルインの言葉の意味が分からなかったディザイアは首を傾げた。
ルインがエックスより後にハンターになったのは知っているが、当時のエックスはB級でルインは特A級。
ランクは当然彼女の方が格上で実力とて同じ。
ルインがエックスに憧れる要素など何処にも無いはずだ。
「エックスはね…心が強い人なの。どんなに苦しい時もどんなに悲しい時もどんなに悩んでいる時も最後の最後には必ず乗り越えてしまう人…私はそんなエックスに憧れてるんだ。異性として好きかどうかはまだ分かんないや、でもエックスと一緒にいれば不思議と安心出来て、幸せな気持ちになれるんだ」
「(…それが“愛”という感情なんですよルインさん)」
ディザイアは、ルインとエックスを見ると互いが好意を抱いているのではないかと察していた。
この返答はある程度予想していたものの、いざ本人の口から言われると、とても辛くて悲しかった。
内面の辛さを顔に出さないよう、あえて笑おうとする。
ディザイアの胸中など知らないルインは、照れた表情をしながら、写真に視線を戻した。
「何となく…」
「え…?」
「何となく副隊長の言いたいことや気持ちが分かる気がします。私も同じですから…」
「え?何々?君、好きな人がいるの?」
それを聞いたルインは興味津々といった様子でディザイアに聞いてくる。
第17精鋭部隊副隊長であり、歴戦の特A級ハンターとはいえ、こういったところはやっぱり十代後半くらいの年頃の娘である。
「あ…はい……」
彼なりに遠まわしに想いを伝えたつもりだったのだが、鈍感なルインには伝わらなかったようである。
ルインがディザイアを異性としてそういう対象として見ていないのだから、仕方のないことではあるが。
「ねえねえ、ディザイアが
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