暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第72話:Falling in love
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見たいと言うその気持ちから、ディザイアは偶然廊下で会ったハンターに頼んで、資料を届ける役目を買って出たのだ。
「ありがとう。ごめんね、ディザイアも忙しいのに面倒かけちゃって……」
ルインが資料を受け取りながら言うと、ディザイアは気にするなと言いたげに手を振る。
「いえ、お気になさらないでください。部隊の運用に必要なものですし、副隊長が喜んでくれれば私も嬉しいですから」
「優しいんだね。ありがとうディザイア」
ルインは微笑み、それを見たディザイアはその笑顔に胸が高鳴る。
彼はルインに恋をしていた。
ディザイアが知る特A級ハンターは傲慢で部下をゴミのように見る者ばかりだったが、ルインは違った。
明るく、気立てが良く、常に笑顔を絶やさない、花のような可憐な女性。
だが訓練の時は非常に厳しく、部下達の泣き言は一切許さないが、それは立場上仕方の無いことだ。
公私混同しないところも彼が惹かれるところだ。
ルインは、ディザイアが今まで特A級ハンターに抱いていた暗いイメージを払拭した。
ルインに対して感じている感情が恋愛感情というものだと、彼が自覚するのにそう時間はかからなかった。
「(しかし彼女は特A級ハンターで、副隊長の身分。それから最初の大戦で多くの戦果を挙げ、前の事件でもエックス隊長と共にあのシグマを打ち倒した方だ…)」
ただのA級ハンターで戦果も並の自分ではあまりにも不釣り合いすぎる。
だが、ルインを見つめ、会話を重ねていくうちに、次第に彼女への恋慕も強くなっていく。
ディザイアはルインがもっと明るく笑える日が早く来るように頑張りたいと、サーベルを振るい続けている。
「さてと、そろそろ部屋に戻るよ。仕事があるし、ソニアも待たせてるからね」
「ソニア…あのサイバーエルフですか」
彼が初めてソニアを見た時、あの子はまだ赤ん坊だったが、エネルゲン水晶と食物の摂取によって大分成長した。
現在では可愛らしい容姿のためにハンターベースの…主に女性型レプリロイドのマスコットとなっていた。
現在はルインと共に出撃し、彼女のパートナーとして戦っている。
しかしディザイアは常々疑問を感じていた。
傷を癒したりすることが出来たりするのは勿論、あんな小さい身体だと言うのに穴に落ちかけた重量級のレプリロイドを軽々と引き上げたり、火炎弾や電撃弾、凍結弾の嵐をイレギュラーに見舞う。
目下、特殊0部隊隊長のゼロと並んでパワーファイターではなかろうかとイレギュラーハンター達の間で囁かれている。
「う〜ん、まあソニアは少しお転婆だからねえ」
あの戦いぶりをお転婆で済ませられるのは多分エックスとルインくらいしかいないだろうが。ふと、ディザイアが床を
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