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ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第69話:Golden
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には戻れん…何故なら貴様らはわしのボディとなるのだからな」
「「っ!!」」
振り返ると突如空間が歪んでウィルスの状態となったシグマが現れた。
「シグマ…」
「まだ生きているか」
「当然だ愚か者共!!流石にあのボディが敗れるなど想定外ではあったが、そもそもこのわしにとってボディなど仮宿のようなもの。シグマウィルスこそが我が本体だ!!故にいくらボディを破壊しようとわしを倒すことなど不可能なのだ!!」
「本当に化け物に成り下がったね。あのシグマ隊長ともあろう人が」
吐き捨てるように言うルイン。
今のシグマを見ているとかつて最強のイレギュラーハンターとして人々から称賛されていたとは到底思えない。
「黙れルイン!!まずは貴様のボディを頂く。その上でエックスのボディを奪い、世界を手に入れてやる!!」
シグマはまず手始めにルインのボディを奪おうと迫る。
「ルイン!!」
「大丈夫だよエックス、ちゃんと研究室であれを手に入れたからさ」
焦ることなくルインは迫り来るシグマをZXセイバーで斬り裂いた。
「ぐあああああ!!?ル、ルイン…貴様、何をした…!?ぶ…物理的な手段で、ウィルスである…い…今のわしにダメージを与えられるはずが…」
シグマのウィルスの体が徐々に薄れ、空間の中に消えていく。
「これはドップラー博士が完全にシグマウィルスに侵される前に作成した対シグマウィルス用の抗体ウィルスだ。これを使えばウィルスの状態のお前にもダメージを与えることが出来る」
毒を以て毒を制すと言う言葉通り、ワクチンに対してはそれなりの対抗力を持っていてもウィルスに対する対抗力は皆無のためにシグマはかなりの早さで消滅していく。
「こ…抗体ウィルスだと!?…我が…ウィルスに侵されていながら…そ…そんな物を…か…完成させていたとは…おのれドップラーめ…!!」
「ドップラー博士はね、最後まであなたに抗ったんだよ。自分を失うギリギリまでね。あなたが抗体ウィルスの存在を知らないのがその証拠」
「き、消える…わしの…プ…ログ…ラム…」
「消えろシグマ、もう二度と蘇るんじゃないぞ」
消滅していくシグマに対して冷淡に言うエックス。
その後、シグマは空間に溶けるように消滅した。
「………ふう、これでようやく終わったね。」
「そうだな、流石のシグマも本体のシグマウィルスを消去されては蘇ることなど出来ないはずだ。」
「うん、さあ!帰ろう!!」
「ああ、みんなの所に」
2人は手を繋いで仲間の元へと向かうのであった。
これからの未来が希望に満ちていることを信じて。
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