第二章
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「ですから」
「それで、ですか」
「ここは任せて下さい」
「島を救ってくれますか」
「そうします」
「では」
「今からです」
鼠達を退治する、田中は親父に川端と共に約束した。そうしてだった。
二人は早速鼠退治をはじめた、それで田中は川端に宿屋に入ってそこで話をした。
「鼠ならです」
「対策があるな」
「食べようとすると出て来て食い尽くすなら」
「その食いものにな」
川端も田中に話した。
「毒入れたらな」
「はい、退治出来ます」
「ゴキブリ退治と同じ要領やな」
「鼠退治でもそうしますし」
「ほなな」
「はい、食べものを出して」
そしてというのだ。
「それに毒を入れて」
「退治するか」
「そうしましょう」
この方法でいくと決めてだ、田中はすぐにだった。
最初に店で話を聞いた親父に頼んで料理を作ってもらった、作ってもらったのは親子丼二つ田中と川端の分だった。
それを作ってもらって店で食べようとすると。
二人が箸を取ったところで親父が言った通り何処からともなく鼠の大群が来てそのうえでだった。
二人の親子丼を食い荒らした、二人共食べる前にそれぞれの親子丼に即効性の猛毒を入れていたがその毒は。
一切通じなかった、そして鼠達は何処かに消えた。
ここまでは親父の言う通りだった、だが。
田中は川端に神妙な顔で言った、二つの丼の中には米一粒も残っていない。
「あの、鼠達ですが」
「ああ、影がな」
「ありませんでした」
鼠達のこのことを言うのだった。
「一切」
「そやったな」
「こんなことはです」
「普通ないわ」
「はい、おそらくあの鼠達は」
「怨霊か何かやな」
川端は田中に鋭い目になって答えた。
「これは」
「そうですね」
「ほなな」
「今度はですね」
「怨霊の手掛かり探そうな」
「ああした霊のそれを」
二人で話した、そしてだった。
田中は今度は霊的な結界の社を用意してだった、親父にまた親子丼を作ってもらってその結界の中で食べだした。
するとまた鼠達が出て来てだった。
また親子丼を瞬く間に食い尽くした、しかし。
鼠達は今度は消えずそれで結界の中に閉じ込められた、田中は社の中にいる鼠達を見つつ川端に話した。
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