艦娘とスイーツと提督と・34
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きれる量にしとけよ?」
「あはは、当たり前じゃないですかぁ。食べれない量を盛ってどうするんです?私、ドジですけどおバカではないですよ?」
やりかねない奴がいるから言ってるんだよなぁ(超遠い目)。
「よ〜し、最初はやっぱり定番のバニラから……えいっ!」
「あ、そうそう。言い忘れてたがレバーを倒す量で出てくる勢いが変わるから……」
「え?うわああぁぁぁぁ!いっぱい出てくるよぅ」
「倒しすぎると勢いが強すぎるぞ〜……って、遅かったか」
勢い良く溢れ出すバニラソフトクリーム。それは腕を伝って身体の前面にたっぷりと白濁の染みを作り出していた。半泣きの五月雨が白くて若干粘りけのある液状の物にまみれているとか、もう犯罪臭がヤバい。それはもう凄い位、全身べっとりだ。
「うわああぁぁぁぁん、制服がシミになっちゃうよ〜っ!」
「あぁもう、だからってここで脱ぐな!一応俺男だぞ!?」
「え……ってキャアァァァァ!司令官のエッチ!」
「自分で脱いでおいて、人を変態呼ばわりすなっ!」
つるぺたに興味はないが、テンパってても恥じらいは持っててくれ。頼むから。
「あうぅ……すみません〜」
「気にすんな。いつもの事だろうが」
あの後、洗濯担当の妖精さんを呼び出して五月雨の脱いだ服の回収と新しい制服を持ってきて貰うように指示した。それまではとりあえず、俺の上着を被せておく。
「ぷっ……くくくく」
「こ、今度は何ですか!?」
俺が急に噴き出したのを見て、五月雨がむ〜っと膨れっ面をしている。
「いやなに、こんなやり取りが妙に懐かしくてな」
「懐かしい……ですか?でも私、こんな事した覚えがーー」
「お前じゃねぇよ。……ウチの鎮守府には、前任の『五月雨』が居たって話はしたことあったよな?」
「はい、確か出撃中の大怪我で艦娘を引退せざるを得なかったとか」
「そいつがお前以上のドジでな、鎮守府立ち上げ当初だってのに随分と手を焼かされた」
それが妙に懐かしくて、思い出し笑いをしちまったのさ。
「この鎮守府が出来たばかりの頃って、どんな感じだったんですか?」
「そりゃあ毎日が忙しすぎてヤバかったさ。俺は元々提督志望で横須賀の大本営にいた訳じゃねぇからな、周りの奴等に疎まれまくってた」
俺ぁ防衛大も海自の幹部学校どころか、大学出てない高卒の人間のくせに、なんの因果かあのジジィに気に入られてスカウトに近い形で提督になったからな。大卒のお坊っちゃん達からは目の敵にされてた。それもあって、俺の任地は本土じゃなくて当時はまだ激戦区だった南西諸島方面の玄関口・ブルネイ。大方、学もねぇ俺はさっさとくたばるとでも思ったんだろ
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