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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica35-Bエレミアの手記〜She's Memory2〜
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、そして私と順に回し読み、リッドの悲痛な思いを目の当たりにしていく。クラウスがオリヴィエ殿下を止めようと闘いを挑んだことを咎める考えもあったようですが、それをオリヴィエ殿下が懇願して不問にされていたこと、そして・・・。
「ヴィヴィ様は真実を知らない国民たちの歓声の中、ゆりかごへと入っていった。僕がヴィヴィ様の本心を知ったのは、彼女がもう手の届かないところへ行ってしまった後。書き掛けのまま捨てられていた手紙を見つけた。いつもそうだった。辛いこと、苦しいこと、泣きたいこと、そういった僕たちを不安にさせるような心をいつも仕舞い込んでいた」
次のページをジークさんが捲ると、カサッと折り畳まれた2枚の紙がフワリと浮きました。私が手に取り、開いてみる。ソレは「オリヴィエ殿下の手紙・・・!」であることが、最初の一文で判った。
「クラウス、リッド、カイラへ」
書き出しはクラウス達へ送るための手紙と判る名前からでした。始めはクラウス達への感謝が綴られていて、その後は決意の言葉が占められていました。
「私はこのベルカと言う世界が好きです。今は辛く、苦しく、悲しい時代ですが、みんなと一緒に過ごせたこのベルカが大切です。オーディンさんやグラオベン・オルデンの皆様に頂いた平和を無駄にしない為にも、私は私にしか出来ない事をしたい。終わらない戦乱と灰色の雲と、人々の飢えと苦しみが少しでも終わるよう、私はゆりかごの聖王になります」
1枚目は綺麗な状態でしたが、2枚目は一度はくしゃくしゃに丸められたらしく皺だらけでした。
「宝物と言っても過言ではないほどの素敵な日々を、これからも過ごして行きたかった。カイラ。あなたには結局、ちゃんとしたお別れを言えなかった。ごめんなさい。リッドともうちょっと仲良くしてあげてね。それとイタズラもほどほどにね」
「オリヴィエ・・・」
「リッド。武術も学問もいいけど、もう少し女の子らしくしてくださいね。クラウスとカイラとこれからも仲良くしてください」
「・・・」
「クラウス。あなたとは喧嘩別れのような形でお別れをしてしまいました。ごめんなさい。あなたにしか託せなかったのです。戦乱期を終えたベルカに平和をもたらす王の役目を。丸投げをする私は本当にひどいですよね。本当にごめんなさい。クラウス。あなたと出会えて本当に幸せでした。どうか、良き王となってください」
「オリヴィエ殿下・・・」
知らず私は涙していました。ファビアさんも声を押し殺して泣いています。手紙を畳んで手記に挟み直した後、オリヴィエ殿下が“ゆりかご”と共に飛び立った後のリッドが、どうしていたのかを知りました。
「ご先祖様はオリヴィエのゆりかご搭乗から10年以上も軟禁されてたようやね・・・。んで、クラウスはその間に王位を継いで
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