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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epica35-Bエレミアの手記〜She's Memory2〜
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ら、らしい。納得だ。・・・ほらな?」

「ほ、本当ですね・・・」

何百年越しの衝撃的な事実に、私は「驚きました」しか言葉に出来なかった。そんな私に「クラウスは鈍かった」とファビアさんが漏らしました。返す言葉もありません。そして手記はイリュリア戦争に差し掛かりました。とはいってもリッドも遊撃隊として参戦してくれたことは知っているので、その辺はスルーで。

「・・・オーディンさんとグラオベン・オルデンの皆さんが戦死したとの知らせを、シュテルンベルク卿より伝わってからおよそ1年。彼らの死がとうとう大陸全土に伝わり、イリュリア戦争以来の戦争が各地で勃発するようになった。僕は彼が恐ろしかった。しかしそんな彼が居てくれたからこそ、シュトゥラは平和だった」

「この辺りからですね。わたし達が知りたい事・・・」

「はい」「うん」

ヴィヴィオさんの言葉に頷くわたしとファビアさん。ジークさんも「よし」と唾を飲んで次のページを捲ります。アウストラシアの聖王家が“ゆりかご”起動の発令から半年は何事もなく過ぎて行きました。

「んと、ヴィヴィ様は自分がゆりかごの王になることを予見するかのようなことを言うようになった。僕はそんなことはありえないと返すことしか出来なかった。僕はヴィヴィ様の優しさと太陽のような温かな笑顔が好きで、彼女の泣き顔や憂い顔がすごく苦手だった。だから僕は、僕の出来ることでヴィヴィ様を支えたい。優しい王女様と情熱的な王子様、それと魔女猫と4人で、いつまでも一緒に過ごしていきたい」

「シュトゥラ南部にある魔女の森が、ゆりかご起動反対の派閥に組する者たちに焼かれてしまった。この一件がきっと、ヴィヴィ様にゆりかご搭乗の決意をさせてしまった。魔女の森襲撃後、ヴィヴィ様は式典への参加と言う名目で一時アウストラシアへ帰還。僕も一緒に戻った。だけどヴィヴィ様にはもう1つの目的があった。ゆりかごとの適合率の検査をすること・・・」

「なかなか王家から適合者が出ない中での高数値の適合率を出したヴィヴィ様を、ゆりかごの聖王と認定する計画の速さは凄まじく、半日と掛からず認定された。シュトゥラで数多くの武勲を立てたことなどを理由に、ヴィヴィ様付きの護衛騎士リサが元老院への反対を申し出て、僕もヴィヴィ様にやめるように何度も願い出た。でもそのたびに優しく説き伏せられて、騎士リサも更迭されてしまった」

「僕がヴィヴィ様にゆりかごに王にならないように言っていることが知られてしまい、シュトゥラへ1日だけ戻れることになったヴィヴィ様への同行が許されなかった。クラウス王子とヴィヴィ様の間に何が起きるかは判らない。けど、あの不器用でまっすぐな王子のことだから、きっとヴィヴィ様を力ずくでも止めようとするだろう」

ジークさん、ヴィヴィオさん、ファビアさん
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