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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第百十九話 自由惑星同盟の力は底知れません。
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・・。」
此方を見つめたまま動かない参謀総長に、ナイトハルト・ミュラーが沈黙を破った。
「ローエングラム公がまだミューゼルと名乗られていた大将閣下のころから、我々は閣下の艦隊の一翼を担う身として戦ってまいりました。此度の戦、我々をたかだか一分艦隊の司令官程度に考えていらっしゃるのであれば、小官としてもいささか考えを改めざるを得ません。」
「と言うよりもだ、皆一様に思っているのです。あなたがそこまでして抱え込むような悩みを、何故小官たちに分かち合ってくれないのだと。まるで卑怯ではありませんか!!!」
「卑怯!?」
ビッテンフェルトが大声を出した。さすがにこの言葉は予想だにしていなかったらしく、思わず若きローエングラム公の参謀総長は聞き返した。
「そう、卑怯ですとも!何しろあなたは・・・・ええい、敬語を使う等まどろっこしいやり方は好きではない!!いいか、卿は我々を何か一兵卒か他人かいわんや石ころ同然に見ているのではないか?同じ艦隊で同じ釜の飯を食った中であれば、そこまでの態度は普通は取らぬものだ。」
「私が――。」
「卿自身はそうは思っていないのかもしれないがな、問題は他ならぬ我々がそう思っているという事だ。卿は知っているか?こんなことを公然と口にすること自体俺は吐き気を覚えるのだが!!卿一人がローエングラム公の寵愛を独占し、なかんずくローエングラム公と特別な関係を持っているとさえ噂する輩もいるのだ!!」
ローエングラム陣営の参謀総長は、最初顔が青白くなり、ついで顔が赤らんでくるのをどうすることもできなかった。その様子をロイエンタール、ミッターマイヤー、そしてバーバラ以下の諸提督がじっと見つめている。
「私が・・・・・いえ、そうだったのかもしれないわね。」
イルーナ・フォン・ヴァンクラフトは顔つきをあらためた。片手を胸に当てて、何かを反芻している様子だったが、長くかからずに顔を上げた。
「考えてみれば、思い返してみれば、私はあなたたちを、いえ、あなた方をないがしろにしていた部分があったわ・・・・・。」
「あなたが才媛であることは認める。だが、あなた一人で判断し、解決できるほど此度の戦いが単純だとは思えぬ。ましてやローエングラム公を補佐しうる器としてあなた一人が必要にして十分であることについても、我々は異議を唱えたい。」
ロイエンタールの言葉は若き参謀総長を容赦なく貫いた。だが、同時に彼女は悟っていた。今までの戦いはあくまでラインハルトの帝国領内での覇権を確立させるものにすぎなかった。だが、今回の戦いは帝国そのものの存亡・・・・それよりもずっと大きなものが双肩にかかっている。
負ければすべてを失う以上の悪夢が待っている。なればこそ、独りよがりの結論は危険だ。独りで背負うことそれ自体が滅亡
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