第四十三幕:たいせつななつの虹
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高月さんは俺が先に座るのを待ってくれている。案内しているのは俺なんだけど、高月さんの性格からするとそうなってしまうのかな。
時崎「あ、ありがとう」
笹夜「はい♪」
時崎「って、高月さん!?」
笹夜「〜♪」
高月さんは、俺のすぐ隣に座ってきた。向かい合わせに座ると思っていたのだけど、これはどういう事だ? ま、まあいいか。高月さんの行動に驚かされたのは今回だけではないから今更って事にしておく。ん? 高月さんの胸元が光ったようだけど、これは花火大会の時に買ってあげた「ムーンストーンのペンダント」だ。淡く優しい光は高月さんによく似合っている。
凪咲「高月さん、どうぞ♪」
笹夜「ありがとうございます♪」
凪咲「お昼は頂いたのかしら?」
笹夜「軽く頂いてまいりました♪」
凪咲「軽くでしたら、一緒にお昼いかがかしら?」
笹夜「まあ♪ よろしいのですか?」
凪咲「はい♪ では、準備いたしますね♪」
笹夜「ありがとうございます♪」
七夏「お母さん、お客様? って、笹夜先輩!?」
笹夜「七夏ちゃん、こんにちは♪」
七夏「こ、こんにちはです☆ 午後から来られると思ってました☆」
笹夜「時崎さんに会えると思うとつい・・・」
時崎「え!?」
七夏「え!?」
時崎「た、高月さんっ!?」
笹夜「〜♪」
七夏「さ、笹夜先輩っ!」
高月さんは、俺の方に少し寄り添ってくる振りをする。高月さんって、こんな性格の人だったかな・・・やっぱり、色々と分からなくなってきた。
笹夜「ごめんなさい♪」
七夏「くすっ☆ もうっ☆ 私、お昼の準備をいたします☆」
時崎「七夏ちゃん、俺も手伝うよ!」
七夏「えっと、柚樹さんは、笹夜先輩のおもてなしをよろしくです☆」
時崎「え!?」
笹夜「ありがとう♪ 七夏ちゃん♪」
この二人、俺の知らない間にどのような事があったのだろうか? まあ、七夏ちゃんと高月さんの関係で、俺の知っている事なんて然程無いから、このような会話も俺が知らないだけなのだと思う事にする。
時崎「ふぅ・・・」
笹夜「時崎さん、お疲れですか?」
時崎「いや、それ程疲れている訳ではないけど・・・」
笹夜「けど・・・なにかしら?」
俺は思った。高月さんなら、俺が思っている疑問に的確に答えてくれるはずだ。
時崎「俺、七夏ちゃんに無責任な事を話してたのかなって」
笹夜「無責任な事?」
時崎「七夏ちゃんに、七色の虹を見せてあげたいって」
笹夜「あっ・・・」
時崎「そんな事、出来るはずないのにって」
笹夜「時崎さんは、七夏ちゃんに七色の虹を見せてあげたいって願われてますか?」
時崎「え!? ああ。もちろん」
笹夜「私も、そう願ってます♪」
時崎「!!!」
笹夜「願っているのだとしたら、そ
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