ターン6 黄金に輝く太陽の炉心
[6/21]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
った1枚なのだろうとはすぐに察しがついた。
そういうこだわりは、彼自身も決して嫌いではない。
「カードを1枚伏せ、ターンエンドです」
「『なるほど、先ほどのターンでは妨害、そして展開と見事に我々の先を行かれてしまいました。しかし一方的にしてやられるのみではショーになりませんし、なにより私自身も性に合いません。場面代わりまして魔界劇団反撃の狼煙、私のターン、ドロー!』」
ハードルを上げるだけ上げてからカードを引く。レアル・ジェネクス・ヴィンディカイトは攻撃力こそそこまで高いわけではないが、強力なサーチ効果の他にも相手モンスターからの攻撃対象とならない効果を持つ。つまり、あのカードのみが居座っている限り鳥居は一切の攻撃宣言が封じられたに等しい。
しかし、その程度で攻め手がまごつくようなことはない。この手札であれば、十分に勝機はあると彼は見た。
「『魔法カード、魔界台本「ファンタジー・マジック」を発動!私のフィールドに存在する団員であるメロー・マドンナを選択することで、このターン彼女がバトルを行ったモンスターをバウンスすることが可能となります。鋼鉄の侵略者に立ち向かうは、剣と魔法が世の習い。我らが歌姫には、脅威に立ち向かう女勇者の役を演じていただきましょう!そしてメロー・マドンナの攻撃力は、私の墓地に存在する魔界台本1冊につきぴったり100ずつ上昇いたします』」
マドンナが片手に持った分厚い台本にパラパラと目を通し、身にまとった黒衣をさっと脱ぎ捨てる。外から見えぬよう巧みに隠されていたその中には、惜しげもなくその体の線を強調する明るい色の軽装にクールさを印象付ける青い首元のスカーフ。腰にはこの手のお約束として細身の長剣を下げ、強気に腰へ手を当てヴィンディカイトと向かい合う……女勇者が、そこにいた。
「……?だが、ヴィンディカイトは攻撃対象とならない。ファンタジー・マジックを使おうとも、戦闘を行えなければ意味はないはずですが」
「『いかにもその通り。残念ながら、今回のファンタジー・マジックそのものに意味はありません。ですがこの瞬間、私の求めた真の狙い。メロー・マドンナのモンスター効果を発動いたします!このカードがモンスターゾーンに存在し、魔界台本の封が切られたその瞬間。デッキよりレベル4以下の魔界劇団1体を、彼女の歌に合わせて踊るダンサーとして配備することが可能となるのです。再び出でよ、エキストラ!』」
メロー・マドンナが剣を抜いて高く掲げると、そこに従う従者といった雰囲気のエキストラが再び円盤に乗ってふよふよと近寄ってくる。
魔界劇団−エキストラ 攻100
「『そして、このターンもエキストラのモンスター効果を発動。このカードをリリースし、新たなる団員をレフトPゾーンへと配置いたします。そう、彼こそ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ