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する胸当てを切り裂き、HPゲージの四割を削った。ソードスキルを使ったことで硬直に陥るがソードスキルを無防備に受けた相手は、大きくノックバックしているので、硬直は隙にはならない。
HPが残り五割と少しとなったリザードマン・ロードは、盾を構えて防御姿勢を取っている。恐らく、俺の高い攻撃力に対して防御的な動きを取るように学習しているのだろう。
そのまま武器を叩きつけても、恐らく攻撃力によるゴリ押しで、若干のダメージは入るはずだ。しかし、それでは痛烈なカウンターをもらうことは確実。ソードスキルを発動するにしても、確実に盾を弾く程の技量は残念ながらない。それこそ失敗すればカウンターだ。
二股に分かれた舌をチロチロ出しながら、盾を構えつつも、こちらに接近を図ってきた。じりじりと距離を詰めてきて飛び掛かり攻撃をするわけではあるまい。恐らく狙っているのはソードスキル。ただ、突進系ソードスキルでないのは確かだ。相手も、カウンターを警戒しているのは同じである。それが、魂なきモンスターであろうと。
自分のHPバーを見るとHPはまだ一割しか減っていないが、それはあくまで受け損ねて貫通してきた削りダメージの合算だ。攻撃のクリーンヒットはしていないものの、ソードスキルを一撃もらうだけでも、大きくHPを減らして、死の鎌を迫らせる要因となる。警戒を怠ってはならない。
次の瞬間、リザードマン・ロードは動いた。通常の移動速度ではない。読み通りソードスキルだ。一歩踏み込んできて、オレンジカラーの輝きを纏った上段斬り。この初動モーションは《レイジング・チョッパー》。初撃を受けると間髪入れずに二撃が放たれる、受けるのはかなり危険な剣技だ。
そこまで読んだ瞬間に、俺もソードスキルを発動させていた。メテオ・フォールという名のそれは、斬り上げて返す刃で斬り下げる技だ。この技で相殺させ、さらに二撃目で仕留める。そう決めて剣のグリップに力を込める。
先ほどの防御時とは比べ物にならない程の、激しいライトエフェクトを伴いスパークする。通路で強い光が明滅し、思わず目を細めそうになるが、すぐに見開いて、剣のぶつかる地点を凝視する。
やはり、モンスターの、それもソードスキル発動状態の攻撃を下から押し上げるのは、攻略組トップクラスの筋力値でも難しい。かなり押し込まれているが、強引に剣を跳ね上げさせる。
「おおっらあああ!!」
気合を込めて吼える。相手のソードスキルを中断させつつ、竜人の曲刀を跳ね返す。俺の剣の勢いは、まだ止まらない。煌々と輝く黄色いソードスキルの光がその証拠だ。弾いた勢いのまま、リザードマン・ロードを両断するように上段斬りを放った。その瞬間に、HPゲージバーが消滅した。その直後に硬直し、ガラスのように儚く砕け散った。
戦闘が終了した時には、
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