第86話
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「――――さてと、要請のお時間だ。政府が雇ったニーズヘッグは失敗、元・北の猟兵たちが列車砲を奪取した。結社の力を借りて峡谷地帯に運び、今現在も、新海都に砲撃を続けている。整備不足みたいだが、2基もあるからおよそ10分に1発撃てる計算になるな。」
「くっ…………」
「こんな状況になってやっと詳しい情報を…………」
「……………………」
レクター少佐の説明を聞いたクルトは唇をかみしめ、ユウナはレクター少佐を睨み、ミハイル少佐は目を伏せて黙り込んでいた。
「ま、結社の動きもあったから色々手探りだったのは確かでな。とりあえずお約束、やっちまうか。”灰色の騎士”リィン・シュバルツァー。――――メンフィル両皇帝の要請を伝える。”結社”と猟兵達の狙いを見極め、この地の混乱を回復せよ。可能ならば”執行者”を討伐もしくは捕縛せよ。」
「引き受けました…………!」
「ちょうど良かったわ!」
リィンがレクター少佐から要請書を受け取ったその時サラ達がその場に駆けつけた。
「アンちゃん、サラ教官!」
「ユーシスさんたちも…………!」
「列車砲の状況が知りたい!これから峡谷方面へ向かう!」
「リィンはどうする!?」
「――――行こう!」
「じゃあ、あたしたちも…………!」
「ご一緒します…………!」
「いや、君達は念の為こちらで待機しててくれ!」
リィン達に同行しようとした新Z組だったがリィンからのまさかの指示にそれぞれ血相を変えた。
「そんな…………!」
「ハッ、また生徒は置いてけぼりってか!?」
「違う―――思い出せ!列車砲は確かに脅威だがそれよりも危険な存在がある!昨夜、列車砲を運んだ”あれ”がどこに現れる可能性がある!?」
リィンの指摘を聞いた新Z組はそれぞれブリオニア島で見た神機を思い出した。
「そ、そっか…………」
「確かに、あの白い機体に備えておく必要がありますね。」
「うん、あの白い神機が列車砲がある場所にいるとは限らないもの。」
「各種装備を整えて待機!どうせ嫌でも協力してもらう!セレーネとエリゼ、それとアルフィンとレン教官も今回は念の為に生徒達と待機していてくれ!」
「「わかりましたわ!」」
「ま、現状を考えるとそれがベストな判断ね。レン達の方はいつでも出陣れるようにしておくから、頑張って来なさい。」
「兄様、どうかご無事で…………!」
「頼んだぞ、Z組特務科!」
「イエス・サー!」
その後セレーネ達への指示を終えたリィンはユーシス達と共に峡谷へと急行した――――
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