第86話
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を纏って頷き、悔しそうな表情で唸っているサフィーにルディは静かな表情で答え
「それでユーディットさん、キュアさん!こんな非常事態が起こった以上ユーディットさん達―――ううん、クロスベル帝国軍はどうするの!?」
「サフィー達の話通りの展開ですと、北の猟兵達の狙いはフォートガード方面ですから、恐らくオルディスには砲撃をしないと思われますが…………」
「――――ですが”万が一”の可能性も考えられますわよ。」
「そ、そうだよね…………?サフィーさん達の話だと今の北の猟兵の人達は”ノーザンブリアの誇り”を示す為だったら”どんな事をしてもおかしくないし”…………」
エステルとヨシュアは真剣な表情でユーディットとキュアに問いかけ、ミントは目を細めたフェミリンスの推測に不安そうな表情で頷いた。
「勿論、このまま状況が変わるまでオルディスをそのままにするような愚かな事はしません。―――クロスベル帝国軍にはこれよりオルディスの全市民の緊急避難場所として開発中の地下避難所への避難誘導を指示するつもりです。」
「――――現時点を持って”カイエン公爵家”並びに”クロスベル帝国政府”として遊撃士協会にオルディスの全市民の避難誘導の協力を依頼します!遊撃士協会並びにその協力者の皆さん…………オルディスの民達を守る為に、どうか力を貸して下さい!」
エステル達の疑問にユーディットは真剣な表情で答え、キュアはエステル達への依頼を宣言した後頭を下げた。
「うん、任せて!ヨシュア、ミント、フェミリンス、それにサフィーちゃん達も、行くわよ!」
「ああ…………!」
「はーい!」
「ええ…………!」
「「はい…………っ!」」
「了解…………!」
「了解しました…………!」
キュアの依頼を受ける事を答えたエステルはすぐに行動を開始する為にヨシュア達やサフィー達と共にその場から走り去った。
それぞれが非常事態に備えている中リィン達はサラ達と通信をしていた。
〜デアフリンガー号・1号車〜
「アガットさん、大丈夫ですか!?」
サラ達との通信を始めたティータは真っ先に通信相手の一人であるアガットの心配をした。
「ああ、こちらは大丈夫だ!だがバラッドってヤツが造らせた2基の列車砲が強奪された!ラクウェル北の峡谷地帯に全部が運ばれたみてぇだ!」
「幻獣が出たあたりか…………!」
「馬鹿な、そんな入り組んだ地形にどうやって列車砲を運び込む!?」
「た、確かに自走できるキャタピラもあるそうですが…………」
「そ、それでもさすがに無理がありません!?」
強奪された列車砲の場所を知ったミハイル少佐は驚き、トワとユウナは困惑していた。
「バラッドの私兵から話を聞いたが
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