第85話
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その夜、演習地に戻ったリィン達は土産物を振舞いつつ、明日の話をした。
結社や猟兵達に関連して間違いなく何かが起こるだろう―――
既に教官陣は、生徒達全員にその事を前もって警告しており…………生徒達は緊張しつつもユウナ達の土産に盛り上がってから前日よりも早く就寝するのだった。
そして――――
既に生徒達や教官陣が明日に備えて就寝している中、まだ起きていて今日起こった出来事を思い返していたリィンは誰かが出ていく気配に気づき、様子を確かめるために列車を出ると物陰で誰かと通信をしているアッシュを見つけ、それが気になったリィンはアッシュに近づいた。
〜演習地〜
「――――おい、いい加減にしとけよ?そう毎度、テメエの思惑に乗っかってやるとは思うなよ?」
「ま、そうツンツンすんなって。」
(この声は…………)
アッシュと通信をしている軽薄そうな声に聞き覚えがあったリィンは目を丸くした。
「別にこちらはお前さんに強制するつもりは一切ないしな。―――それより、繋がったんだろう?サザ―ラントからフォートガードまでの線が。」
「ッ…………テメエの言う通りだ。所々、ポツポツと繋がってきやがった。裸足で泣き喚いて山道を歩いてた時、ジョボくれたオッサンに手を引かれたこと…………オッサンに連れられて夜行列車みたいなのに乗った事…………キラキラした所に来て…………”あの人”に紹介されて…………クク。どいつもこいつもお人好しっつーか。」
軽薄そうな声に指摘された唇をかみしめたアッシュは左目を抑えてかつての出来事を思い返していた。
「そうか…………ま、大方睨んだ通りだったか。」
「テメエ…………だったらなんでもっと早く―――」
「たとえオレが何か教えて、それでお前さんは納得できんのか?全てを自分の目で確かめる―――そういったのはお前さん自身だろう?」
「チッ…………―――まあいい、オレのスタンスは今までと変わるわけじゃねえ。今度は”黒幕”関係だ。出し惜しみするんじゃねえぞ?」
「あー、それについては微妙にハードルが高そうだが…………いずれにせよ、今回の演習じゃ大したネタは掴めないと思うぜ?明日は相当ヤバそうな感じだし、とっとと寝た方が身のためだろ。――――”そこの教官どのに指導されちまう前にな。”」
「!…………てめぇ、いつから…………」
軽薄そうな声の指摘に驚いて振り向いたアッシュは厳しい表情でリィンを睨んだ。
「…………この場合、謝るべきか問い質すべきか、どっちだろうな?それは軍用通信器か…………都合したのはレクターさんですか?」
アッシュに睨まれたリィンは苦笑した後通信器に問いかけた。
「アタリだ、いわゆる暗号回線でな。ちなみにミリアムは噛んでないか
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