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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第85話
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「ぁ……………………」
リィンに頭を撫でられたゲルドは呆けた表情を浮かべてリィンを見つめ
「――――うんっ!」
やがて笑顔を浮かべて頷いた。

その後リィンはゲルドと共に列車に戻ると部屋に戻って明日に備えて休み始めた。


〜東ランドック峡谷道〜

一方その頃峡谷道の開けた場所で戦っていた”北の猟兵”と”ニーズヘッグ”は笛の音が聞こえると戦闘を中断して対峙していた。
「まさか我らがここまで押されるとはな…………今回ばかりはそちらの執念勝ちのようだ。」
北の猟兵達と対峙していたニーズヘッグの猟兵の一人は自分達が戦った猟兵達に対する感心の言葉を口にした後何かの紙を北の猟兵達の足元に投げた。
「政府からの依頼書…………悪いが処分させてもらうぞ。」
足元に投げられた紙を拾って確認した北の猟兵はライターで紙を燃やした。
「フン、違約金の補填をどうやってまかなうか…………」

「せいぜい雪辱を果たすがいい。我らに与えた損失を数十倍にするくらいのな。」

「フフ、そのつもりだ。」

「お前達とも長い付き合いだ。願わくばこれが最期の機会であって欲しいものだな。」
そしてニーズヘッグの猟兵達はその場から撤退し始め
「作戦完了―――これより最終作戦に入る!既に我らは死兵!恐れるものは何もない!見せてやるぞ…………!ノーザンブリアの最期の誇りを!」

「おおお…………っ!」
ニーズヘッグの撤退を確認した北の猟兵は仲間達に号令をかけた後どこかへと向かい始めた。一方その様子をアガットとトヴァルが丘の上から観察していた。
「おい、コイツは…………!」

「ああ…………ヤバイことになってきやがった。元”北の猟兵”…………帝国政府もそうだが、実際に占領した貴族たちの軍もさぞ恨んでいるだろう。」

「チッ、そいつらがこんな場所で何をするか―――」
北の猟兵達の今後の動きについて話し合っていた二人はすぐに北の猟兵達の狙いを悟って血相を変えて互いの顔を見合わせた。
「例の放蕩侯爵が造らせたアレ、保管場所はどこだ…………!?」

「待ってくれ、今確認を…………!っ…………通信が利かない!?」
アガットに訊ねられたトヴァルはARCUSUを取り出して通信をしようとしたが、通信ができず驚いていた。

「フム………そろそろ頃合いか…………」
一方他の場所で何かの装置を背後に置いて猟兵達の動きを観察していたガレスは望遠鏡を取り出してある方向――――新型の列車砲が保管されている場所を見つめると北の猟兵達の襲撃によって劣勢になっているバラッド侯爵の私兵達がいた。

「――――やるな。どうやらこちらが手を貸すのは最後の詰めだけでよさそうだな…………」

「フフ…………通信波妨害装置も成功だね。」

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