140悪鬼羅刹
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の悪いモノマネですけど、電話するので静かにして下さい』
登録された電話番号を見て、使い方が分からないので千里眼を使って侵入し、操作を覚えながら電話を掛けた。
女のにも手を当て、千里眼で侵入して考えを読んだ。
『あ〜? ユウキ〜? アタシアタシ〜。前に言ってたさあ、分家のゴミが二匹、家に来てんのよ〜、これからデートレイプ用のクスリ飲ませとくからさ〜、手はず通り送り返した所狙って、ゴミ屋敷襲ってヤっちゃってよ。 ……うん、そうそう、公園近くのブタ小屋。急だけど何人集められる? へ〜、スゴイじゃん、さすがユウキ〜、妹の方がスッゴイ金持ってるらしいのよ、億だよ億。アタシとユ〜キで山分けね、うん、わかった、じゃあブタ小屋乗り込んだら電話してよ、じゃあ後で、まったね〜〜』
周囲の者は皆、術の存在を知っている連中なので、栞が当主の孫と思われていた女の物真似をしながら、頭に手を当てただけで思考を読み、電話の相手に術を掛けて孫娘本人だと思い込ませて話を続けたのが分かった。
天使の人形の分体、栞を見守り続けた守護天使が腹の中にいるので、あらゆる術が行使できた。
『これがこの女の計画です、私達が当主候補になったり、相沢様の嫁になるのが気に食わず、自分が代わりに嫁になるつもりのようです。この後、私達が家に帰った所を見計らって、鍵をかける前に押し入るか、宅急便の振りでもしてドアを開けさせて、両親を縛って私と姉を大勢でレイプするそうです。ビデオを撮ったり、私達を麻薬漬けにして言うことを聞かせて、お金は全部取り上げて、ユウキって人の子供を産ませて、相沢様の子供として当主にしたいようですね』
この間、全員に「沈黙」の術が掛けられているのに気付き、当主も含め、気付いてはいけない事態を指摘された。
「こいつっ、人間じゃないっ! みんなだって術を使う時は、御札とか呪文とか絶対いるじゃんっ、こいつ一言も言わなかったよねっ? 化け物だよっ、こいつ伝承の化け物っ、「夜の使い魔」だよぉっ!」
沈黙を解かれた娘が叫び出したが、全員に「金縛り」が掛けられているようで、身動きも取れなかった。
栞は「千里眼」「遠寄せ」「転移」「異界接続」「心読み」「沈黙」「金縛り」を使ったが、色々な小技も全部無詠唱で行った。
「栞、お前は……」
顔色を失い青ざめて行く当主や一同。
栞は使い魔に心と体を喰われ、何者かに操られている化け物。このままでは屋敷にいる全員が使い魔に命を喰われ、家が絶える。
『私と姉は今年中に死ぬはずでした。そんな状態を哀れんで、ある人が命を繋ぐために魔物、使い魔を寄生させて命を与え続けて、生かしてくれたんです』
ゆっくりと歩き、自分と姉の席に戻って、お膳から薬が混ぜられた料理を取り、女の前まで行ってデートレイプドラッグ入りの熱い味噌汁を食べさせた。
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