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人理を守れ、エミヤさん!
英雄の誉れ、花開く策謀
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ようやくマシュが気づく。

 カルデアからの通信がないのだ。そして感じるものがあった。天地が揺らいでいるのである。
 これは特異点化の原因が排除され、人理の修復が起こり始めたのである。だのに、だというのに――

「人理定礎が……復元された……?」

 ――何が起こっているというのか。戦いは終わったはずだ。だのに、士郎が固有結界を展開したまま戻ってこない。
 特異点が崩壊していく。元の形に戻ろうと人類史が修正されていく。特異点化の元凶である聖杯を回収したのだ。それは正しい現象である。

 なのに。

 それなのに。

 ――どうしてカルデアの者達が強制退去されないのか――

 カルデアとの通信も途絶えたままである。
 加速度的に崩壊していく世界の中で、彼女達は呆然と立ち尽くすばかりだった。

 











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