猫娘と回想、I・アイランド編
NO.102 回想《7》 メリッサの研究室にて
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られているいくつもの写真を見るメリッサ。
そこにはどれもメリッサに対するデヴィットの惜しみない愛情が伝わってくる。
「パパはね、ヒーローになれるような強い個性は持っていなかったけど、それがどうしたと言わんばかりに科学の力でマイトおじさまやヒーロー達のサポートをしているの。だから間接的にだけど、平和のために戦っているの……」
「ヒーローを助ける存在……」
「そう。それが私が目指すヒーローのなり方」
それで出久は考える。
もしも、自身もそんな考えを持てたらメリッサのように科学者の道を選んでいただろうかと。
しかし、その考えはすぐに無くした。
もしものIFを考えても、それは所詮あったかもしれない事だからだ。
それにいまさらそんな事を考えてしまったら個性を譲ってくれたオールマイトに対して不謹慎が過ぎてしまう。
それに、自身のヒーローを諦めきれなかった想いが実を結んでフォウを助ける事もできた。
だから、それを誇りにすればいいじゃないかと出久は考えていた。
そして、そんな希望の光があったからこそ、メリッサもすぐに立ち直れたのだろうと、そう感じた。
そんな事を考えていた出久をよそにメリッサは一つの箱を持ってきた。
それをテーブルの上に置いて、それを開けるとそこからはなにかのベルトのようなものが顔を出してきた。
「これは……?」
「このサポートアイテムは前にマイトおじさまを参考にして作ったものなの」
「オールマイトを?」
「デクちゃん、ちょっと腕を捲ってもらってもいいかな?」
「あ、はい」
それで出久は肘まであるサポート製の腕具を外した。
そこにメリッサは出久の腕にそれを巻いた。
「ここのパネルを押してみて」
「あ、はい」
出久は不思議そうに思いながらも、そのパネルのボタンを押した。
すると突然ベルトが輝いて、次々と展開していって腕に巻きついていき、ぴっちりと出久の腕に巻きついていく。
その変化に出久は驚愕しながらも、やっぱり科学の進歩はすごいなぁと思っていた。
「これは……?」
「名付けるなら……“フルガントレット”かな?」
自慢そうにそういうメリッサ。
「デクちゃんと初めて会った時にはそんなに違和感は感じなかったんだけど、あの時に参加したアトラクションの時にね、デクちゃんはどこか個性をセーブしているように感じたの。もしかしたら強すぎる個性にまだ体が追い付いていないんじゃないかなって……」
「すごい……。あのたった数分だけのアトラクションだけで気づくだなんて……。やっぱりメリッサさんはすごいですね……」
「あ、やっぱり当たっていたんだね。私の勘違いじゃなくてよかったわ」
メリッサの言う通り。
まだワン・フォー・オールは100%は発揮したら試したこ
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