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提督はBarにいる。
艦娘とスイーツと提督と・31
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二度と出来ないかも知れないわ」

 あの後も扶桑は当たりが出る度にきな粉棒を食べ続け、さながら大食いチャレンジの様相を見せてきた。段々と青ざめていく扶桑。しかし、その手と口はきな粉棒を食べるのを止めようとはしない。何故なら『当たりが出続けているから』……扶桑からすれば、もう一生体験できないかもしれない事だ。止めたくないという精神力のみで、きな粉棒を胃袋に押し込んでいく。

「もう止めろ扶桑!そのきな粉棒には当たりしか入っていない!どんなに食べても当たりしか出ないんだ!」

「知って……いたわ、提督」

「へっ?」

「提督が、私を気遣って……当たりしかないきな粉棒を用意してくれたんですもの。これは、私が今ここで完食するのが礼儀!」

「いや、そんな苦しそうな顔で(キリッ)とかしなくていいから!むしろこっちが気ぃ遣うわ!」

「それでも……残りは5本よ。あとたった5本なの」

「バカ野郎!それなら取っておいて山城とでも食えばいいだろうが!それにこんなのでよければいつでも作ってやる!」

「駄目よ……明日まで取っておいたりなんかしたら、どうなるか解らないもの。鼠に食べられたり、他の娘に食べられたり、虫が入り込んで食べられなくなった……なんてトラブルが起きるのが想像できるもの!」

「いやに想像が具体的だなオイ!」

 まさか、過去にあったのか?……無かったと言い切れない所がコワイ。

「大丈夫よ。あと5本、たったの5h……ゴフォっ!」

 盛大に噎せて口から大量のきな粉を噴き出す扶桑。

「おいっ、しっかりしろ!しっかりするんだ扶桑!」

「ああっ……当たりだらけで幸せなハズなのに……不幸、だ、わ」ガクッ

「扶桑おおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」

 ※死んでません。





「全く、扶桑さんも扶桑さんですけど……提督も提督ですよ!」

 扶桑が喉にきな粉棒を詰まらせて気絶して、すぐに医務室に駆け込んだ。幸い、胃袋以外は大した事は無いらしい。

「姉様、大丈夫ですか!?」

 慌てた様子の山城が医務室に駆け込んできた。余程慌てていたのか、着物のあちこちが気崩れている。

「大丈夫よ、山城。ただの食べ過ぎだもの……」

「良かったぁ……あ、そうだ。さっき姉様が頼んでた荷物が届いたんですよ、ホラ!」

 段ボールの中身を覗くとそこにはギッシリと詰まった駄菓子の数々。よっ〇ゃんイカ、10円ガム、〇ッターメンにきな粉棒も入っている。

「ヒッ……」

 それを見た扶桑がサッと顔を青ざめさせる。

「どうしたんです?姉様」

 不思議そうに首を傾げる山城。扶桑は恐い物を見たくない、とばかりに布団を被ってブルブル震えている。

「当たり付き、コワ
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