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ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第52話:Longing
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撃するものの、発射の反動で手が弾かれた。

「…………」

狙いが定められていない弾は見当違いの方向に飛んでいく。

「(反動で手が弾かれた…)」

「“豚に真珠”とは正にこれだな。使いこなせない武器など恐れるに足りん」

「言いたいことはそれだけかーっ!!」

ホーネックは全武装の攻撃をゼロにぶつけようとするが、一発も当たらない。

「どうしたホーネック?俺は一歩も動いてないぞ。動かない的に当てるのは新人にも出来る」

呆れの表情を浮かべるゼロにホーネックは叫ぶ。

「うるへーっ!!まだこれからだ!!俺は強力な武器を持ってるんだ!!負けねえんだ!!」

「強力な武器か…」

バックパックからセイバーは外して床に放り投げ、腕からバスターとアースクラッシュの回路を外す。

「それはバスターとアースクラッシュを使うための回路…」

「今のお前にバスターもアースクラッシュも必要ない。セイバーもな」

回路を握り潰し、ゼロは丸腰の状態となる。

それを好機と見たのかホーネックは笑いだした。

「キヒヒヒヒ…自信過剰なんだよ〜っ!!」

そしてゼロに向かって放たれる一斉掃射。

下手な鉄砲でも数を撃てば当たると言うかのようにゼロに命中する。

「くっ…」

「これが強さだ!!」

絶え間なく続く連続攻撃によってゼロは爆炎に飲まれた。

「どうだゼロ!!これが“強さ”だ!!…くくく…身を以て“強さ”の証を立ててくれたな〜っ………!?」

「新人時代に言われなかったか?戦場での判断ミスは自分の“死”を招くとな」

アーマーが傷付きながらもゼロはしっかりと立っていた。

「(何故死なねえ…俺は強えんだ。俺は強え俺は強え俺は強え俺は強え俺は強え俺は強え俺は強え…)俺は強いんだーっ!!」

弾切れとなった武装を外してゼロのセイバーの柄を拾い上げる。

「へへへ、格好つけて大失敗だったな…さあ、貴様の武器で殺してやらぁ〜…!!?何て高出力ビームサーベルだ!?」

セイバーを出力させた瞬間、あまりの出力にホーネックの腕が振り回される。

「(奴はこれを片手で扱っていたのかーっ!?)」

ホーネックは両手で何とかセイバーを抑えると、ゼロがこれを片手で扱っていたことに驚く。

「ひひひ、あんたずりぃよ。格好良いこと言っといてよ。こんな凄え武器使ってたんじゃねえかーっ!!」

セイバーをゼロに振り下ろすが、それはゼロのヘッドパーツを両断するだけで終わる。

僅かに額が斬られたのか、ゼロの額から疑似血液が流れる。

「お前の言う“強さ”とは俺のヘッドパーツしか斬れないのか…?その程度の“強さ”を…お前は欲しかったのか?……ホーネック…お前が欲しかったのは…
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