暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第51話:evolution
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だ。

それを改造によってアースクラッシュすら弾き飛ばす程の強度を持つに至った。

そしてゼロに向けて発射されるドリルだが、ゼロはセイバーでそれを両断する。

「どうした?それで終わりか?」

「グ…」

挑発するとマサイダーは更にドリルを発射してきた。

「そうだ!!撃ってこい…俺に当てられるならな!!」

しばらくドリルを発射するマサイダーとそれをセイバーで両断するゼロと言う繰り返しが起きる。

「もう終わりか…思ったよりも楽だったな…」

ゼロの足元に大量の両断されたドリルの残骸が転がっており、業を煮やしたマサイダーはゼロに体当たりを仕掛ける。

「ダブルチャージショット!!」

ダブルチャージショットでマサイダーの足元を吹き飛ばし、ゼロがアースクラッシュで開けた穴に潜んでいたエックスがマサイダーにチャージを終えたバスターを向けていた。

「お前はドップラーに操られているだけだ!!この一撃で!!」

無防備なマサイダーに至近距離でチャージショットを直撃させる。

そしてマサイダーは天井に叩き付けられ、そのまま地面に落下して気絶している。

「「…………」」

マサイダーの気絶を確認したエックスとゼロは互いに笑みを浮かべる。

「流石じゃなぁ、2人共!!」

「マサイダーはどうします?」

エックスの問いにケインはマサイダーを見遣って、髭を弄りながら考える。

「そうじゃな…連れて帰るかのぉ〜。ドップラーの秘密が分かるかもしれんし、そやつも直せば更正出来るじゃろ」

「分かりました」

マサイダーを運ぼうとするエックスだが、ゼロに止められる。

「待てエックス…おい、爺…俺は嬉しかったぞ。仲間と言ってくれてな…」

「いやー、あれは格好つけ過ぎたかのお〜」

照れるケインだが、ゼロの言葉は続いていく。

「仲間…苦楽を共にする“連れ”だよな…しかし変だな。俺達ばかり“苦”をやってるよな?ここで一発、髪を弄られたことの報復も兼ねて爺にも“苦”を味わってもらおうか」

そしてエックスを引き摺って鉱山を後にしようとするゼロ。

「こりゃ〜っっ、わし1人でこいつを運べと言うのか〜〜〜っ!!?」

気絶しているマサイダーを指差しながらゼロに向かって叫ぶケイン。

この時のゼロの表情は珍しく楽しげなものであった。
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