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人理を守れ、エミヤさん!
開戦!二極戦線オケアノス
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いるはずもなく――

 詠唱を終えてよりやって来ていた士郎が、中断していた力ある呪文を唱える。

「my flame never ends (この生涯は未だ果てず)――」

「My whole body was (偽りの体は)」

「still (それでも)」

「――unlimited blade works" (無限の剣で出来ていた)」

 ――炎が奔る。大禁呪の異界が現実を塗りつぶす。捉えるは己と二騎の英霊と、そして『神の栄光』である。
 辺りの大海原は駆逐され、在る世界は剣の丘。晴れ渡る蒼穹に廻る歯車を背に、世界の主は微塵の油断もなく鉄心の光を瞳に宿し、全力で挑まねばならぬ大敵を睨み据えた。

「往くぞ、ヘラクレス(・・・・・)。宝具の貯蔵は充分か?」

 ――二極化した戦線の一角は、たった一騎を相手にした死闘であった。











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