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人理を守れ、エミヤさん!
名探偵士郎くん!
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が練磨し、天性の頭脳が――聖剣の鞘を埋め込まれる以前の起源『分解』の知性が冴える。
 全ての事象を分解して、己の理解に落とし込む理性或いは本能。エミヤシロウと同一の発祥点を持ちながら、そこが最も異なる存在。

 起源は今、『剣』である。しかし生まれ持った起源の性質は理性に、知性に残っていたが故の、歴戦の戦士としての鋭利な思考があった。
 彼は思考する。そして結論を出した。アグラヴェインやレオナルドの後押しが、彼の中の曖昧な推論に自信を与えたのだ。

「――大体分かった」

 策を用いて潰えさせんとする手合いは、士郎が最も得意とするカウンターの獲物である。
 沈思していた士郎の呟きに、エミヤが目を見開いた。

「何? ……何が分かった?」
「この特異点と、第二特異点で絵図を描いたのが同じ奴で、今の心理状態と狙いだ。恐らく奴は、次――第四特異点にいる」

 その発想と分析に、ネロが鷹楊に腕を組む。

「うむ! まるで分からんのが分かった! シェロよ、如何にしてそのような結論が出たのだ?」
(わたくし)も気になりますねぇ。全然判断材料がない気がするんですけど?」
「タマさんは仕方ないさ。飛び入り参加だしな。だがネロはもう少し考えような? 第二特異点で『奴』は俺達の旅を終わらせようと本気だった。魔神霊ロムルスを俺達が倒すのは想定外だったろう。その自信を持てるだけの力があの魔神霊にはあったはずだ。その前にアッティラ・ザ・フンをぶつけてきているから、磐石だと思ったろうさ。
 だが俺達はそれを突破した。奴は念のため、第三特異点にヘラクレス野郎という保険を残していたが、本命は第四だろう。根拠は打ち手の癖だ。奴はミスを犯している」
「ミス、ですか。それはなんでしょう、先輩」

 マシュの反駁に、士郎は微笑む。
 彼の飛躍した発想は悪魔的で、故に彼の推理に誰しもが聞き入るだけの磁力があった。

「奴は焦った」
「焦った……?」
「超えられるはずのない第二を突破された。だから第三でも指し口の癖を変える事もしていない。変える余裕が、無駄が思考に介在してないんだよ。それで俺は奴の思考の癖が分かった。奴が第四にいるという根拠は、この思考の焦りだよ。第五、第六、第七にいるならまだ余裕があるはず。そもそも特異点に関わっていないなら、焦る必要すらない。次は自分の城に攻められる――その焦りがあるから第三では馬鹿正直に正面から戦う手を打った。恐らく此処でも俺達を『確実に』叩き潰せる策を用意してるんだろうし、現状の俺達はそれを正面から破るしか方策はないが――ああ、やり方は全部覚えた。第四では一方的に潰してやれる」

 確信の籠った言の葉である。士郎の言にアルトリアが微笑む。オルタは一瞬瞑目し、そして静かに確認した。

「――それは
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