暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
第6章:束の間の期間
第198話「繋がる世界」
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漂流物は、既に話は行き届いている。
 昨日の内に、通信を通して皆には話しておいたのだ。

「えっと、未来から流れ着いてきたんだよね?一体、どんな……」

「行ってみない事には分かりません。皆さん、万全を期すためにも私が転移を行います。一か所に固まってください」

 なのはの疑問にそう答えつつ、祈梨が率先して転移の準備をする。

「では、行きますよ!」

 その瞬間、一瞬にして優輝達は転移した。









 ……一方。

「っ………皆、無事かい……?」

「は、はい。何とか……」

 時空間を漂流していた存在、エルトリア。
 そこにある一つの研究所で、グランツが皆の無事を確認していた。

「……念のため、キリエとアミタは研究所外の様子を見てきてくれ。ユーリ君達は機材に異常がないか……後、時空間も大丈夫か確認してほしい」

「任せてください!」

「そっちは任せたわよ」

「はい!」

 すぐさま現状の確認をするため、手分けする。
 そして、アミタとキリエの二人が研究所の外に出たところで……。





「―――着きました」

「こ、これが理力の転移……」

「早すぎて前動作が分からなかった……!」

 祈梨の転移によって、優輝達が二人の目の前に現れた。

「なのは、フェイト。驚くのもいいけど……」

「今は目の前の事、だよ」

 転移の早さに驚いていたなのはとフェイトに、アリサとすずかが声を掛ける。
 すぐに二人は気を取り直し……アミタとキリエに気付く。

「あ、貴方達は……!」

「え、えっと……?」

「どうしてここに!?」

 キリエ、アミタの順に驚いて声を上げる。
 しかし、肝心のなのは達は疑問符を浮かべる。

「なに?知り合いなの?」

「そ、そういう訳、じゃ……」

 アリサが知り合いなのか尋ね、それをなのはが否定しようとして……止まる。
 同じように、アリサとすずか以外の全員が、驚いたように固まっていた。
 同時に、優輝達の頭の中に、何かが砕けるような音が聞こえ……。

「ああああ!アミタさんとキリエさん!?」

「え、嘘。どうしてここにいるん!?」

 なのはとはやてが驚きの声を上げた。

「えっと、これって……?」

「当事者に会った事で、記憶の封印処理が解けたみたいだな」

 一方で、司や優輝は冷静に分析していた。
 頭の中に響いた音は、封印処理の術式が砕けた音だった。

「え、あたし達が知らない間に事件があったの?」

「あー、えっと、結構複雑な事件だから、記憶を封印してたんだ。三年生の二月頃だったかな?あの時にね。……アリサとすずかは魔法を知ってい
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