第6章:束の間の期間
第198話「繋がる世界」
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る。
優輝はとにかく出来る限り情報を拡散させ、浸透させる。
祈梨は、未だに戦闘のダメージが残る体を癒すために安静に。
猶予はそう多くない。そのために、僅かな時間も有効活用するために動く。
「……………」
そして、祈梨と別れた優輝は、宣言した通りに行動しながら、別の事を考えていた。
その内容は、先程までの祈梨との会話だ。
「(……まだ、何か隠している。嘘は言っていなかった。しかし、だからと言って“全部”言っていた訳じゃない)」
そう。優輝は祈梨が言っていた事はまだその先があると睨んでいた。
「(奏となのはの事も、司の事も、僕の事も。……全部、ピースが一つ以上は足りない)」
まだ何か秘密を知っている。
優輝は会話内容からほぼそう確信していた。
「(……奏となのはが“天使”の転生体で、何がきっかけでどうなるかは分からない。これは全部包み隠さず言っていただろう。……だが、それにしては、注目しすぎている気がする)」
消滅したと思われた“天使”の転生体。
確かにそれは珍しいだろう。だがそれだけだ。
今の状況では、気にはしてもそれが露骨になることはない。
「(……そうだ。三つとも、全部情報以上に気にしていた。全部が全部、同じぐらいには注目していた。……ほぼ隠し通していたから、確定情報とは言えないが……)」
優輝への注目はともかく、司への関心はそれこそ今の状況ではそこまで気にするような事ではないはずなのだ。
だと言うのに、祈梨は気にしていた。
「(………いや、今気にしすぎていても仕方がない。今は今出来る事をやり遂げるだけだ。もしかしたら、気づかない方が得となる情報かもしれないからな)」
思考が深みに入りそうな所で、優輝は切り替えた。
正しく今はそれどころじゃない。
そのために、優輝は今行っている行動を手早く遂行した。
「……3……2……1、来ます!!」
翌日、再び優輝の家には人が集まっていた。
今度は、優輝達転生者だけでなく、なのはやフェイトなど、他の事を優先している大人を除いた集まれる子供達全員が集まっていた。
「ッ―――!」
祈梨の言葉と共に、次元震が地球を襲う。
尤も、その被害は大して大きくない。
地球にとっても、ちょっとした地震でしかない。
「……これで、時空間を漂流していた存在が今の時間軸に漂着したのか」
「そのはずです」
ジェイルから優輝を通して祈梨が調べた時間
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