猫娘と回想、I・アイランド編
NO.101 回想《6》 信頼できる友
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してもメリッサはどうする……?
何も知らない彼女まで巻き込む危険性などを考えたら天秤に測れるものでもない。
「メリッサは……」
「そう来るか。それならメリッサにも私から説得をしよう。きっとあの聡明な子なら分かってくれるさ。いつもどこまででも一蓮托生しようじゃないか」
「ッ……」
もう、あと言い訳をできる材料がない。
いいのか、話していいのか?と葛藤の極みに陥るオールマイト。
ワン・フォー・オールの秘密を知っているのは、極わずかだが存在する。
グラントリノ、塚内、根津、リカバリーガール、相澤、ナイトアイ……そしてワン・フォー・オールを託した出久。
思えば、結構いるじゃないか……とこんな場面で変な事を考えてしまっているオールマイト。
そしてここが分岐点だと悟るオールマイト。
ここまで言われたのに強情にも今話さなければ、下手したらこの友情を壊してしまうかもしれない。
だが、話せばまた一人力強い仲間ができる。
「(私が決めるんだ……いつも、緑谷ガールに秘密は誰にも言うなって言っておいたのに、私は弱くなってしまったのかもしれんな……デイヴになら話してもいいかもしれないと思っているのだから……。そしてデイヴの口からここまで言われてしまったらもう引き返せないじゃないか……そして長い付き合いで信じられるという確信がある)」
昔からの悪友ともいう仲の自身とデヴィット。
そして娘のメリッサ。
もし、知ってしまったらオール・フォー・ワンに狙われる可能性は段違いに上がる。
それでも、I・アイランドというセキュリティ万全な場所で暮らしているのなら雄英にいるよりは安全かもしれない。
そこまでオールマイトは考えて、一回溜まっている息を吐きだしながらも、
「はぁー…………分かったよ、デイヴ」
「トシ……ここまで聞いておいて啖呵も切った身としては教えてもらえるのは正直に嬉しいが、敢えてここで聞くけど、いいのかい? 別に無理なのなら私もなにも無理強いはしない。
いつか話してくれるだろうと思いながら待つよ?」
「いや、いいんだデイヴ。思えば大切な親友に話していなかったことがなによりもいけないことだったのだから。
内緒にしてくれるという確信はある。
でも、私が恐れていた。君を巻き込むことを……。
だから、話す前に覚悟してくれ、デイヴ。
これを聞いてしまったらもう引き返せないからな?」
オールマイトの言う引き返せないという言葉。
それに若干の緊張を孕みながらも、それでもデヴィットは無言で頷いた。
「それでは話すとしよう。ちなみにここは防諜設備は大丈夫だよね?」
「また気弱な事を……。当然じゃないか。私の研究室だよ。誰にも聞かせないさ」
「ははは、すまないね。本当に数少ない人しか知らない事だからね」
「そこ
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