「封鎖戦域クイーンアンズ・リベンジ」
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――簡単な話だった。
アルケイデスは士郎が快癒していると知らないのだ。故にこそ、本当に呪いに蝕まれていたなら、それがヒュドラ毒による後遺症と判断してしまう。
実際に玉藻の前に己を呪わせる事で、アルケイデスの眼力を騙し。マシュやアーチャーを自身らの防御に置かず。クー・フーリン、アルトリア、オルタの戦力とアルケイデスの能力、戦法を計算して分析すると、アルケイデスなら必ず守護対象を狙えると断じた。
アタランテの行動こそ計算外だったが、それも修正できる。霊基さえ残っていたら、消滅さえしていなければ、アイリスフィールが治せるのだ。
必然、アルケイデスは最も防備の薄かった、士郎を狙った。――士郎が快癒していないと思い込んでいたからこその思考の落とし穴、そこを突いた誘引の一手。虚を突かれたアルケイデスに、士郎が逆撃を浴びせる。
「停止解凍。熾天覆う七つの円環――合わせろ、アーチャー!」
「ふん――付いてこれるか?」
「御託はいい。テメェの方こそ付いて来やがれ――!」
果たして敢えて間合いを外していた錬鉄の騎士は、アルケイデスの背後を襲う伏兵と化した。
アーチャーと士郎によるアイアスの楯の投影、十四枚ものそれが自身らではなく『アルケイデスの周囲に』展開される。鉄壁の守りが牢獄となったのだ。アルケイデスは戦慄する――マズイ、離脱を――どうやって?
「魔力を廻す。決めに行くぞ、皆!」
「ええ、決着をつけましょう」
「啼け、地に墜ちる時だ」
「呪いの朱槍をご所望かい?」
応じるはアルトリア、オルタ、クー・フーリンである。慄然とするアルケイデスが宙に浮く。アイアスの楯を展開しているアーチャーと士郎が行った、三騎の宝具の指向性を上方へ向けられるようにする為の操作だった。
「令呪よ」
ネロの二画目の令呪が、黒き騎士王へ注がれる。
「全令呪起動――宝具を解放し、敵を討て」
魔大剣に込めた魔力を解放し、戦神の軍帯より神気を込め、射殺す百頭を放った。その絶大な破壊力は、投擲に対しては無敵でも斬撃にはその限りではない楯を破壊し切る事は叶ったが……致命的なまでに手遅れだった。
ぉ、ぉぉおおあああああ――ッッッ! 決死の形相でアルケイデスは離脱しようとする。魔大剣を楯にしながらも、なんとか逃れようと。
だが、令呪のバックアップを受けた彼らの方が早い。
「約束された勝利の剣!」
「約束された勝利の剣!」
「抉り穿つ鏖殺の槍――!」
第一波は黄金の究極斬撃。先の対界に匹敵する火力を相殺したほどのものではないが、必殺と
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