暁 〜小説投稿サイト〜
ロックマンX〜Vermilion Warrior〜
第48話:Raid U
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ャイアント…」
「Dr…」
「…………」
痛ましげに無言となるケインを見つめるエイリア。
ケインの脳裏にドップラーとの思い出が過ぎって唇を噛み締めながらケインは駆け出した。
「待って下さいDr!!」
エイリアも慌ててケインを追い掛ける。
「くそっ!!チャージショットが効かない!!」
「チッ!!守護神として造られただけのことはあるってことか!!」
エックスのチャージショットもゼロのダブルチャージショットとセイバーもマオー・ザ・ジャイアントの堅牢な装甲には通用しない。
「このままではジリ貧になってしまう!!何とか奴の弱点を…!!」
「左目じゃ!!」
「「!?」」
振り返るとエイリアに止められながらも叫ぶケインの姿があった。
「左目に奴の運動システムがあるぞい!!」
「Dr!ここは危険ですから早く離れないと!!」
「ゼロの連続攻撃で装甲を破れば後はセカンドアーマーで強化されたエックスのチャージショットで貫けるはずじゃ!!」
「ケイン博士…」
マオー・ザ・ジャイアントに対して思うことは沢山あるだろうに、その破壊方法を教えるケインの心境を察したエックスは複雑な表情を浮かべる。
「エックス!爺の決意を無駄にするな!!」
「…分かってる!!エイリア、ケイン博士を!!」
「分かったわ…お願い!!」
エイリアに連れていかれるケインの表情は涙でぐしゃぐしゃになっていたが、エックスはその表情に込められた想いを感じ取ってゼロと共に駆けていく。
「(ケイン博士…あなたは素晴らしい人だ…俺は戦います!!あなたの為に!!)」
「ダブルチャージウェーブ!!」
ゼロのダブルチャージショットとセイバーによる衝撃波が左目の装甲を破り、そこに続けてエックスがチャージショットを放つ。
「いけえええええっ!!」
放たれたチャージショットがマオー・ザ・ジャイアントの運動システムを破壊した。
運動システムが破壊されたことでマオー・ザ・ジャイアントは沈黙する。
そして敵の沈黙と共に消化作業と残骸の撤去が行われ、ケインは動かなくなったマオー・ザ・ジャイアントの姿を悲しげに見つめていた。
「何故じゃ…何故なんじゃドップラー…」
親友の凶行に悲しむケインの姿をエックス達はただ、見ていることしか出来なかった。
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