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蒼穹のカンヘル
四十五枚目
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しないから」

「だってよ篝。よかったねー」

(ヴァーリさん恐い)

「じゃぁ他に何か望みはある?」

「え?」

「さっきシャワー中に言ったじゃん。私達は龍魔天使。悪魔の力を持った天使。
今回はある程度までなら桐生さんのお願いをタダで受けちゃうよー」

「えぇー…?」

「じゃぁ明日聞くから、今日はもう帰った方がいいかも」

ヴァーリが時計を指差す。

「は、はい」

桐生藍華は逃げるように出ていった。

「おい。何勝手に話してんだよ」

「だめだった?」

「いやまぁ…遅かれ早かれ彼女ならこっちに来ただろうけども…」

「ならいいじゃん」

「はぁ…。それはそうと…」

「ん?」

「お前、母さんに似てきたな」









翌日の放課後、桐生藍華は舞と真琴に連れられて篝の下へと来ていた。

「でー? 望みは何? 永遠の命くらいならやったげてもいいよ。
世界の破壊とかはダメだから」

「……………………」

「何? どうしたのさ?」

「えーと……その方はどちら様ですか?」

藍華の目の前では、龍体の篝がソファーに座った青髪の女性の膝に頭を乗せて、くるくると喉をならしていた。

「私はカラワーナ。ご主人様のポーンだ」

「悪魔の方ですか?」

「ああ」

カラワーナの背中から翼が、腰から尾が、額から角が、そして頭上にエンジェルハイロゥが現れた。

「そーゆーのいーからさー。さっさと望み言ってくんない?」

面倒臭そうにドラゴンが言った。

「えーと…だったら、私を篝君の眷属にしてほしい」

「ふーん? 理由は? あ、怒らないから本音でお願いね。作った理由は認めない」

「…………楽しそうだから」

「ふーん? 今の人生は退屈?」

「うん」

「よくわかったよ。じゃぁ君を眷属にしよう」

「いいの?」

「ああ。君みたいなのが居ると明るくなるからね」

篝はカラワーナの上から首をあげると、龍人となった。

そして、藍華の目の前まで来ると、手を握った。

「君は……ふむ…ん? なんだこれ?」

「どうしたの姫島君?」

自分の手を握ってぶつぶつ言い出した篝に不安を覚えた。

「いや…少し…うん…なんでもないよ?」

「?」

「きみは、魔力が多いようだ。これならビショップだな」

「ビショップ?」

「魔法系だよ。魔法に関してはちゃんと教えるから大丈夫」

篝は手を離すと、アポートでドラグーン・ピースを呼び出した。

「じゃぁ、やるよ」

「うん」

ドラグーン・ピースが藍華の胸の前で静止する。

「我、創造の龍を宿せし者。万
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