四十四枚目
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…こと…?」
「喜べ。君の仲間は生きている」
「……………へ?」
お、いいアホ面。パシャり。
「俺の力で甦らせた。リーアちゃんはサプライズ! ってやりたかったらしいけど、流石にここまで塞ぎ込まれて痺れを切らしたらしい。
今朝呼び出されたよ」
少年が俺の肩を掴む。
「本当に仲間はいきているんですか!?」
「嘘を言ってどうする」
今から連れていくつもりだし。
「会いに行こう。皆君を待っている」
『【ロスト】』
少年が仲間と遊ぶ様子をバルコニーから見下ろす。
「これで満足?」
「ええ、満点よ」
円卓の上のクッキーを一つかじる。
子供達が焼いてくれた物だ。
きっと少年も食べるのだろう。
そういえば、あの少年はまだあの名前を貰ってなかったな。
「……少年の名前は決めたの?」
「ええ、彼が心を開いてくれたら、その名前で呼ぶつもりだったのよ」
そのままだと随分と先になりそうな計画だなぁ…。
「貴方も、子供達全員に名前を着けたのでしょう?」
「うん」
十八人全員に名前をつけた。
女の子十人と男の子八人。
考えるのに苦労した。
「あの子の名前も貴方にあわせてニホンっぽくしたのよ」
「へぇ…」
聖剣計画の子供達には、日本語の名前を与えた。
名は命なり。彼等は新しい命を手に入れた。
新しい名前を手に入れた。
「見ろよ、謡たちのあの顔。リーアちゃんが望んだ大団円だ」
「あの子も嬉しそうね」
トスカという少女に、謡という名前を与えた。
綺麗な声の子だ。
「あらあら。年寄臭いですよお二人とも」
「いきなりね朱乃」
「白音ちゃんもそうは思いませんか?」
「お二人が、大人びたことを言うのは、きっと守る側の人間だからです。確かに、少し背伸びしてる気もしますけど…」
最後が余計だっつーの。
「えー? 大人ぶってる篝可愛いと思うなー」
隣に座るヴァーリがおもむろに俺の頭を撫で始めた。
「うっさいヴァーリ」
パシッと手を払う。
「えー…せっかく恋人になったんだからもっとイチャイチャしよーよー!
最近トビー達がラブコメしてて羨ましいのぉー!」
「幾瀬鳶尾…か」
この間までヴァーリはウツセミという組織を追っていた。
五大宗家のはみ出しものの集いだ。
アザゼルは俺を関わらせたくなくてヴァーリにやらせているようだった。
おれはヴァーリとアザゼルから、俺の再従兄弟の話を聞いた。
幾瀬鳶尾。彼のおばあさんは得意な術式の関係で姫島から追い出されたらしい。
「なん
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