ターン5 多重結界のショータイム
[7/14]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
タシはバージェストマを手札から発動することが可能となる!」
手札1枚を捨てると同時に場の表側カード1枚を除外するディノミスクス。【結界像】はそれぞれが別の属性の特殊召喚を封じ込めるその性質上特殊召喚のギミックに乏しく、そして除外されたカードを無条件にサルベージする方法は数少ない。
だが、そこで蜘蛛が動いた。すべては網の中の抵抗でしかないといわんばかりに、伏せられたカードのうち最初から場にあった1枚が表を向く。
「待った。カウンタートラップ、強烈なはたき落としを発動。相手がデッキからカードを手札に加えた際、そのカードを捨てさせる。そして通常トラップでしかないディノミスクスを、この発動に対しチェーン発動することは不可能」
「ぐっ……!」
手札に加えられた逆転のカードが、何もなしえることなく墓地に落とされる。だが、これは彼女のミスでもあった。見せつけるようにして蜘蛛の手札に舞い戻った灰流うららへと意識を向けるあまり、これまで沈黙を保ってきていた場の伏せカードに対する注意力が落ちていたのだ。モンスター効果を受けつけないオパビニアのサーチ能力の高さに胡坐をかき、わずかな油断がにじみ出ていたともいえる。
「……どうした?吠え面とやら、いつかかせてくれる?」
「うるせえ、このターンも増産工場の効果を発動!手札の不知火の宮司を墓地に送り……さあ、アンタはどうしたい?」
「無差別な1枚のドローに望みを託すか。ここで1度止めたところで、闇の増産工場は毎ターン効果の発動が可能なカード。いいだろう、それぐらいは通してやろう」
またしても不気味な機械がガタゴトと稼働し、ベルトコンベアから1枚のカードが流れてくる。それを手にした彼女が、そのカードをすぐさまデュエルディスクに叩きつける。
「オパビニアの効果により手札から、バージェストマ・オレノイデスを発動!場の魔法か罠1枚を破壊する……アタシが選ぶのはあれだ、レフトPゾーンのドラミング・コング!さらにトラップの発動にチェーンし、アタシの墓地からアンタが捨てたディノミスクスをモンスターとして蘇生する」
「なるほど、そのドロー運は腐ってもプロか。だがそれもその場凌ぎ、後手対応にすぎない」
平べったい体の古代生物が跳ね、光の柱の中にいるドラミング・コングへと襲い掛かる。これで相手の攻撃力はわずかに下がり、彼女のフィールドにはモンスターが増えた。
だが、彼女の表情に明るさはない。守備力0の下級バージェストマは、文字通りたった1度の壁にしかならない。蜘蛛の言葉通り、これが後手対応でしかないことは彼女自身がよく分かっていたからだ。
バージェストマ・ディノミスクス 守0
「だがな、まだ、まだだあ!魔法カード、一撃必殺!居合ドローを発動!手札1枚をコストにア
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ