第四十二幕:見えない虹に気付く時
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じゃ、順番に見て行こう!」
七夏「はい☆」
時崎「そう言えば、この大きなエイって、なんでガラスにへばりつくように泳いでるんだろうね!?」
七夏「くすっ☆」
時崎「そう思わない!?」
七夏「柚樹さん、ここちゃーと同じ事を話してます☆」
時崎「という事は、やっぱりみんなそう思ってる事なんだよ」
七夏「はい☆」
時崎「エイがこっちを見てニコニコしているように見えるね」
七夏「それって、目じゃないよ☆」
時崎「え!?」
七夏「あ、ごめんなさい。柚樹さん、ここちゃーと同じような事を話すからつい・・・」
時崎「謝らなくていいよ! 天美さんと一緒に居る時の七夏ちゃんで居てくれる方が嬉しいから!」
七夏「柚樹さん・・・」
時崎「あ、これは知ってる! 電気ウナギ! 電気ショックで獲物を捕獲するウナギ」
七夏「電気ショック!?」
時崎「ビリビリって来るヤツ」
七夏「はい☆ でも、自分は大丈夫なのかな?」
時崎「大丈夫じゃなかったら、1回でお終いになるよ!?」
七夏「はい。不思議です☆」
時崎「まさか、自ら『カバ焼き』にはならないでしょ!?」
七夏「くすっ☆ えっと、このお魚さんは・・・」
時崎「ハリセンボンかな?」
七夏「そうみたいですけど、もっと丸かった気がします」
時崎「あ、それは威嚇して膨れた時の姿かな? 普段からずっと膨れているわけではないみたいだね」
七夏「丸い姿の方が定着している気がします☆」
時崎「このハリセンボンのイラストとかのイメージあるからね・・・ほら!」
七夏「はい☆ えっと、ひゃっ☆」
時崎「七夏ちゃん!? あ、ウツボか、顔が怖いな・・・次いこ!」
七夏「はい!」
時崎「ディスカス・・・」
七夏「?」
「ディスカス」は知っている。成長過程で体の色の変わる魚だ。この魚を見ていると、七夏ちゃんの瞳の事を意識してしまう。それが良い事かどうかなんて−−−
七夏「柚樹さん?」
時崎「え!?」
七夏「綺麗なお魚さんですね」
時崎「そうだね・・・ちょっと薄っぺらいけど」
七夏「くすっ☆」
時崎「ディスカスは、とても神経質な魚らしいよ」
七夏「え!? そうなんだ。綺麗だからって、あまり見つめるとダメかな?」
・・・それは、七夏ちゃんにもあてはまる事だと思ったりした。
時崎「七夏ちゃん! あっちにも大きな水槽があるよ!」
七夏「え!? わぁ☆」
水族館の入り口にあった大きな水槽よりは少し小さいけど、こっちは淡水の大きな魚がたくさん泳いでいた。
時崎「あ、あれはアロワナ・・・か」
七夏「???」
時崎「ディスカスと同じく、成長過程で体の色が変わる魚・・・俺の気持ちとは関係なく、その泳ぎ方はとても優雅だった」
七夏「柚樹さん、あのお魚さんが気になるの?」
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