第一幕その一
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オズのファイター大尉
第一幕 ブリキの軍人さん
神宝達五人はこの日ウィンキーの国のブリキのお城でお城の主にしてウィンキーの皇帝であるブリキの樵そして樵の親友であるかかしそしてカボチャ頭のジャックと一緒に明るく楽しく遊んでいました。
鬼ごっこや円盤投げ、かくれんぼ等をして遊んで休憩の時にです。樵が五人にこんなことを言いました。
「もう一人いたら最高だったね」
「もう一人っていいますと」
神宝が答えました。
「ドロシーさんですか?」
「最初の冒険から一緒だからだね」
「はい、そうですよね」
こう樵に言うのでした、お城の応接間のブリキの席に座ったうえでそのうえで。五人は出してもらった甘いジュースやお菓子を楽しんでいます。ただ食べる必要のない樵やかかし達の前には何も出ていません。
「やっぱり」
「いや、ドロシーもそうだけれど」
樵は神宝の問いに陽気に答えました。
「ここで言うのは僕と同じ身体の人のことだよ」
「樵さんと同じっていいますと」
「つぎはぎ娘はぬいぐるみですから」
ジョージは彼女のことを思い出しました。
「かかしさんとですね」
「そうだね」
そのかかしが答えました。
「彼女の場合は」
「チクタク、違いますね」
今度はカルロスが言いました。
「ゼンマイがあるから」
「ブリキとは違って銅の身体だし」
今度はジャックが答えました。
「また違うね」
「じゃああと一人は」
ここで気付いたのはナターシャでした。
「ファイター大尉かしら」
「あの人になるわね」
恵梨香はナターシャの言葉に頷きました。
「そうよね」
「確かに。樵さんは僕と同じ身体って言ったし」
神宝は女の子二人の言葉で完全にわかりました。
「そうなるね」
「うん、彼がいればね」
樵もその通りだと答えました。
「皆揃ったって感じになったんだけれど」
「そういえば僕達は」
神宝はさらに気付いて言いました。
「ファイター大尉とはあまり」
「お会いしてないね」
「お話したことも」
「ちょっとね」
「一緒に冒険したことも」
「あまりないね」
神宝はあらためて思うのでした。
「そういえば」
「それじゃあね」
樵は皆に言いました。
「大尉と会う機会があれば」
「その時は」
「うん、絶対にね」
「一緒にですね」
「冒険をしようね」
是非にと言うのでした、そしてです。
樵はジュースとお菓子を楽しんでいる五人にこうも言いました。
「こう言うとね」
「あっ、そうですよね」
「冒険をしていない時に冒険のことをお話しますと」
「冒険になるんですよね」
「すぐにそうなりますよね」
「この国だと」
「そうな
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