51 パイレーツ・オブ??
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稽古をつけていた時である。道場の縁側で幹部が何やらゴニョゴニョ話しているのを片耳突っ込んで聞いていた。
_「佐々木鉄之助ェ…?」
あー、あの彼ね。
_「あァ。幕臣の内でもエリートばかり輩出している名門、佐々木家のご子息だ。だがどうしたことか、彼だけは職に就かず、悪さばかりしている穀潰らしくてなァ。…手が付けられない、と真選組で預かることになった。」
竹刀を打ち付けあう音。
まともな実戦ではまるで歯が立たなそうなへなちょこ。こりゃダメだ。斬りつけるタイミングや気の紛らわし方、普通なら教えないところまでを教えてあげる特別サービスをありがたく受けとれや。
_「まともな戦いじゃ、こんなんじゃダメね。確実に殺られるわ。…大事なのは、いかに合法的に相手の注意をそらすか、よ?例えばあなたが彼に斬りつけたいとする。仮に敵だとして。彼も同じく刀を持っているとする。相手が斬りかかってきた時、」
斬りかかってきて来てみて?と指示する。
_「相手の切っ先をある程度読んで、流せる場合は流す、間に合わなさそうだったら大人しく受け止める。」
一回やってみなさい、と指示する。
_「一瞬怖じ気づくこともあるでしょう…例えば相手の殺気が強すぎる…とか。でも、それに負けちゃダメ。あと、目に見えて分かりやすい殺気はダメ。怒りを目に見えて悟らせちゃダメよ。殺気を出すなら…地を這うような禍々しい雰囲気とか…オーラを出さなきゃダメ。じゃないと、一発で殺られる。気づきにくい殺気には、相手の行動を怯ませる作用がある。どんなに仏頂面でも、よほどの悪党じゃない限り、これでなんとかなる。」
その間に私は、幹部の話を聞かねばならない。
_「要するに、世間体を気にした親に見捨てられた、落ちこぼれのボンボンでさァ。」
_「近藤さん、真選組は更正施設じゃねェんだぜェ?預けンなら同じ警察でも、見廻組に預けンのが筋だろう?…家柄も才能も揃ったエリート警察って聞いたぜェ?確かあそこの頭も佐々木某とか言わなかったかァ?」
_「そーゆーところ盥回しになって、最終的にここに落ち着いたんでしょう?…いいですよ、オレの一番隊で預りやす。前線に立たせて速攻殉職させてやりまさァ。」
_「いやいやァ、何かあったら長官に何を言われるか…」
_「じゃあ雑用係でもやらせるかァ?」
あんたにはもうすでにいるだろーがっ!ww
斬りかかる真似をしているところに、こんな風に、と言って指南する。ホラホラ、少しでも吸収なさいな。
_「大体は斜めに応じるのが効率がいいわね。…で、実戦はここからが本番よ。防いだ相手の攻撃をここからどう持っていくか。今からそれを教えるわ。見てて。」
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