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替え玉狂騒曲(舞台用シナリオ)
替え玉狂騒曲 (舞台用シナリオ)
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漏れないように、しっかりと口止めしておけば。」
       
裕次郎 「代役っていっても……、そううまくいくかねぇ。」

山内  「うちの事務所に、うってつけの人がいるんです。
     裕さん知らないかな。吉田羊子っていうですけど。
     舞台出身の女優でね。
     この間も深夜のドラマに出演してたんですよ、
     女盗賊の役で。存在感のあるなかなかいい演技でしたよ。
     私も役者してたからわかります。
     彼女、近いうちきっとブレイクしますよ。
     あ、そうだ、次の仕事の打合せで、今事務所にいるはずです。
     たしか明日はオフのはず……。」
    
       山内、急いで事務所に電話をかける

山内  「ああ、佐々木君?  山内だけど、お疲れさん。
     あのさあ、そっちに吉田さんいる?
     羊子さんよ、……そう。……あ、来てる、
     よかった。じゃあ、これからそっち行くから
     事務所で待っててもらって。うん、はい。よろしくね。

     裕さん、いましたよ。
     じゃあ、ちょっと行ってきます。
     ああ、それともし、奥さんが戻られたら、
     私か事務所の方に連絡してください。
     (行きかけて振り向き)
     ……すぐに戻ってくるといいですね、奥さん。
     じゃ、よろしくお願いします。」
   
     出ていく山内の背中に 

裕次郎 「ああ、悪いなぁ山内君。よろしくなー。」
        
       急いで玄関を出ていく山内
       ぽつんと部屋にとり残され
       ぼんやり空を見つめる裕次郎             


       (ジングル)-----暗 転


シーンA
〇同室(夜)
       ももことあんず
       ソファにならんで座っている
       スマホをいじる、ももこ
       あんず、ジュースとスナック菓子を
       交互に口へ運ぶ 

ももこ 「あんず、食べすぎだよ。太っても知らないよ。」

あんず 「だってー、夕飯、出前のピザだけだったんだもーん。
     それにしても、ママどこ行っちゃったんだろうね。」

ももこ 「うん。最近、なんかイライラしてたから、ストレス発散しに
     ひとりカラオケにでも行ってるんじゃない?」

       いたずらにスマホをいじる、ももこに      

あんず 「……ねぇお姉ちゃーん、拓哉さんとまだ連絡つかないの?」

ももこ 「うん? うん……」 

あんず 「おかしいよね、急に連絡が取れなくなるな
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