替え玉狂騒曲 (舞台用シナリオ)
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が無罪だってことを証明してくれたんだ。
そん時思ったんだ。
弁護士って、すんげーなっ、かっけーなーって。
俺もあんな風になりてぇー。
この世から、冤罪を無くさねーとなって……
それで、弁護士を目指そうと思ったんだ。」
拓哉、力強い眼差しで宙を見つめる
彼の言葉に一同感動する
ももこ 「でも拓哉、あんた大学行ってないよね。」
拓哉 「ああ、うん。予備試験つーのが、あってさ。
それに合格すりゃ、大学行ってなくても、
誰でも受けられんだよ、司法試験。」
ももこ 「へぇ。」
あんず 「ほら、キムタクのドラマ、HEROの久利生公平もそうじゃん。
中卒の検事。で? その予備試験ってのには、もう受かってるの?」
拓哉 「おう、……まあな。」
あんず 「すっごーい!」
拓哉 「んでよ、実は、来週からいよいよ、
司法試験が始まんだよ。そんで、先月からバイト休んで、
まいんち寝る間も惜しんで勉強してたんだ。」
あんず 「そうだったんだ。でも、メールぐらいできるでしょ?」
拓哉 「悪りい。
試験が終わるまでは、
ももこと会うのも話すのも、我慢しようって決めてたんだ。
ゲン担ぎっつーかさ。
受かってから堂々と話そうと思ってよ。
まあ、一発合格は、なかなかきびしーとは思うけどな。」
まり子にすまなそうに手を合わせる拓哉
あんず 「もぉー、お姉ちゃんすごく心配してたんだからー。」
拓哉 「黙ってて悪かったな、ももこ。」
ももこ 「ううん。私こそ、疑ってごめんね。」
感極まって拓哉の胸に顔をうずめる、もも子
それを見ていたエンジェルまでもが興奮し
明にしがみつく
(BGM 途切れる)
カチンとくる美智子
美智子 「ちょっとあなた、離れなさいってば。」
エンジェル、明から離れると
今度は、誰かれかまわず、
次々としがみついていく
右往左往する一同
まり子、うなだれる裕次郎の隣に
座り直し
まり子 「人って見かけによらないものよねー。」
裕次郎 「ホントだな。俺も俳優のくせに口下手で、気が小さくて。」
まり子 「そうよ。でかいのは図体だけで中身はマジガキ!」
裕次郎 「はっは、ガキか。」
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