第二章
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「そう思わないかい?」
「人間?」
「そう、生きものがいて妖精がいるんだ」
だからだというのです。
「それじゃあね」
「人間もっていうのね」
「いて欲しいと思わないかい?」
「私生まれたばかりだけれど」
それでもわかるとです、ティンはピーターパンに難しいお顔になって答えました。
「それでもね」
「人間のことがわかるね」
「そうよ、人間で私達と理解し合えるのはね」
「子供達だよ」
「子供達だけよね」
「その子供達をね」
まさにというのです。
「僕がこの手でね」
「このネバーランドに連れて来るの」
「そうしよう、子供達なら人間の世界に一杯いるよ」
「その子達をなのね」
「大人になったら帰ってもらうけれど」
それでもというのです。
「子供である間はね」
「ここにいてもらうのね」
「そうしよう、どうかな」
「わかったわ、ただね」
「ただ?」
「人間は絶対に歳を取るでしょ」
ティンはピーターパンに今度はどうかというお顔で言いました。
「そうよね」
「そうだね、人間はね」
「この島にいる生きもの達もそうかも知れないけれど」
「最初から妖精の国にいるだけあって」
「いつも誰かを連れてくるの?」
「人間の世界からね」
「そして大人になってから帰ってもらうのね」
ティンもお話がわかってきました。
「そういうことね」
「どうかな」
「そうね、入れ替わりがあっても寂しいよりずっといいわね」
「それじゃあね」
「これはっていう子供達をここに連れて来ましょう」
「今からね」
こうしてでした、ピーターパンはティンと一緒にネバーランドに多くの子供達を連れて来て大人になると彼等が気付かないうちに帰ってもらうということを繰り返してこの世界をいつも賑やかな世界にしていました。
その間に自然にネバーランドに来てピーターパンと一緒に暮らす様になった子供達も出てきました、彼等も妖精でピーターパン達とずっと一緒に暮らしています。ですが。
フック船長や彼の手下の海賊達がピーターパンにやっつけられても何と次の日にもう出てきました、しかもです。
ピーターパンが何度倒してもフック船長も手下達も皆復活してピーターパンに戦いを挑んできます、この状況にです。
ピーターパンも不思議に思ってでした、ティンに何故フック船長達が生き返ってくるのかを聞きました。
「これはどうしてかな」
「そのことね、私もね」
「わからないんだね」
「ええ、フック船長は貴方がウェンディ達と一緒にいた時にね」
「そう、僕がやっつけてね」
そしてとです、ピーターパンはティンにその時のことをお話しました。
「彼は時計鰐に食べられて死んだね」
「そうなったわ、確かにね」
「けれどすぐに復活したね」
「相変わらず時
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