第一章
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ネバーランドの住人達
ピーターパンはこの時島の中にティン=カーベルと二人だけでいました。二人の周りにはどんな生きものも存在していません。
周りは海ばかりです、ティンはそんな中でピーターパンに尋ねました。
「ねえ、今ここにいるのはね」
「僕達だけだね」
「そうよ、私達はいるけれど」
それでもというのです。
「本当にいる人、妖精ね」
「僕達だけでね」
「寂しいものよ」
「全くだよ、僕は生まれたばかりだけれど」
それでもとです、ピーターパンはティンに言いました。
「寂しいことは大嫌いだよ」
「私も生まれたばかりよ、けれどね」
「君もだね」
「貴方の気持ちがわかるわ」
寂しいことが大嫌いというその気持ちがというのです。
「はっきりとね」
「そうだよね」
「じゃあどうするかよね」
「うん、幸い海を見たらね」
自分達がいる島から青い海を見ます、するとそこにはです。
お魚が跳ねて海鳥や鯨、海豚達がいるのが見えます。ピーターパンは彼等の姿を認めてまずは微笑んで言いました。
「海の生きものがいるね」
「海は寂しくないわね」
「そうだね、有り難いことにね」
「それにお空は」
今度はティンがお空を見上げました、そこには青いお空と白い雲があります。そしてそのお空にでした。
「鳥さん達がいるね」
「そうだね、じゃあね」
ピーターもお空を見上げて鳥達の姿を見てティンに応えました。
「お空もいいね」
「海とお空についてはね」
「僕達は寂しくないよ、けれどね」
「問題は島自体ね」
「島に誰かいるかな」
「見回ってみましょう」
こうしてでした、ピーターパンとティンは二人で島を隅から隅まで見回りました。すると犬や猫、アライグマや猿、蛇に蜥蜴にそれに鰐と色々な生きもの達がいました。
島には色々な生きもの達がいました、ピーターパンはこのことがわかってティンに大喜びで言いました。
「よかったね、島にも生きものがいるよ」
「それも大勢ね」
「しかもここは不思議の世界だよ」
「私達妖精がいる世界ね」
「妖精は歳を取らないよ」
このことについても言うピーターパンでした。
「永遠の存在だよ、だからね」
「だからっていうと」
「まだこの場所の周りの名前を決めてないよ」
「生きものがいることは確かめてもね」
「そのことに忙しくてね」
そのせいでというのです。
「そうなっているから」
「まだ名前を決めていなかったから」
「決めよう、名前がないと」
今度はこちらをというのです。
「そうしよう」
「わかったわ、じゃあどういった名前にするの?」
「僕たちは永遠に歳を取らない、永遠に死なないから」
だからだというのです。
「永遠、ネバーから名前を
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