第六章
[8]前話
「似合ってればいいけれど」
「似合ってるわよ、というかね」
「というか?」
「負けたわ」
碧は冬美に苦笑いでこうも言った。
「あんたには」
「負けたって」
「こっちの話よ」
「だから気にしないで」
「不死身には関係あってもないから」
沙織と奈央も碧にこう言った。
「まあ気にしないで」
「デート楽しんできてね」
こう言って冬美をデートに送り出した、だが。
三人は後で最寄りの喫茶店に入ってだった、そのうえで残念そうにがっくりと肩を落として話をした。
「負けたわね」
「ええ、どう見てもね」
「私達がね」
それぞれコーヒーを飲みつつ言うのだった。
「あれは負けたわ」
「不死身にね」
「それも完敗よ」
「不死身の方がずっと可愛かったわね」
「というか輝いてたし」
「きらきらっていう位にね」
そこまでだったというのだ。
「もう何でいうか」
「私達のイメチェンのお洒落もね」
「全然及ばないわね」
冬美を越えようと思ったがというのだ。
それでだ、碧は沙織と奈央に言った。
「あれね、彼氏ね」
「柳川ね」
「不死身には柳川がいるからね」
「ほら、恋をするとっていうじゃない」
碧はここでこの言葉を出した。
「世の中って」
「恋をすれば奇麗になる」
「その言葉ね」
「そうよ、だから不死身はね」
柳川にメイクやファッションの手ほどきを受けたのしてもというのだ。
「ああしてね」
「奇麗なのね」
「私達以上に」
「だから私達も不死身を超えようと思えば」
そこまで奇麗になろうと思えばというのだ。
「答えは一つよ」
「彼氏ね」
「彼氏を作ることね」
「それよ」
碧は二人に言った。
「そうしないとね」
「不死身超えは出来ない」
「そういうことね」
「そう、少なくとも不死身みたいに可愛くなるには」
三人共何だかんだで冬美は認めている、それで碧も言うのだ。
「外見だけじゃないのよ」
「彼氏も出来て」
「中から出すのね」
「可愛さをね、女は恋をすればっていうから」
それだけにというのだ。
「いいわね、三人共ね」
「彼氏を作る」
「そうしていくのね」
「ええ、そうしていくわよ」
三人で誓い合った、そのうえで今度の目標を決めた。三人の青春はまさにその真っ只中あって満喫していた。
イメチェン 完
2018・12・15
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ