三話
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って、安心もしてられない、か)
現在、カカシと再不斬の攻防は互角といったところだ。だが、カカシは再不斬に勝った所で勝利したことにはならない。今の彼が行うべきは護衛の対象なのだ。いくら手配書に載る様な忍を倒した所で依頼を失敗しては意味が無い。
時期尚早ではあるが、カカシは自身の切り札を一つ、切ることにした。
「再不斬、お前は強い。だから、本気で行かせてもらう!」
左目を覆い隠していた額当てをグイと持ち上げる。現れるのは縦に走る大きな傷。そして……
「それが噂に名高い写輪眼か」
紅い瞳に三つの勾玉文様が浮ぶ。血継限界、写輪眼が姿を現した。
「さぁて、第二ラウンドといこうか」
写輪の瞳を解放したカカシが静かに笑った。
「間違いない、あれは本物の写輪眼だ」
「写輪眼?」
「何だってばよ、それ」
写輪眼という言葉が出てからというもの、何処か落ち着きなかったサスケが目を見開いてカカシを凝視している。いや、正確にはカカシの左目だ。
「血継限界ぐらいは知ってるだろう。あの瞳……写輪眼もその一つでうちは一族にのみ現れる筈のものだ」
「え!? それなら何でカカシ先生が……」
「よく分かんねーけどカカシ先生はうちは一族じゃねー。だからおかしいってことだろ?」
カカシの瞳が血継限界だと明かされ、ようやくサクラにもサスケの挙動に納得がいった。あり得ないはずの血継限界、しかも自分の一族のものを持っているとなれば驚かないはずがない。だが、今はそれより重要なことがあった。
「サスケ君。それで、その写輪眼はどんな力を持っているの?」
疑問は後で解消すればいい。今は敵、再不斬を退けられるかが重要だ。この局面で出したということは強力な力を持っているのだろうがそれを知っているのと知らないのとでは安心の度合いが違う。
「効果は様々だが、代表すると体術・幻術・忍術の仕組みを看破でき、また視認することによりその技をコピーし、自分の技として使うことができるって所だ。もしカカシが写輪眼を使いこなせるなら、これ以上ないアドバンテージを得られるだろう」
「何か凄そうだってばよ」
理解しきれていないナルトはともかく、サクラはその強力すぎる能力に舞いあがる様な気持だった。これならば、きっと再不斬を退けることに違いない、と。しかし、サスケはその後に言葉を付け足した。
「カカシがどうやって写輪眼を手に入れたか知らないが、うちは一族でない以上その消耗は激しいはずだ。この勝負、勝つにしても負けるにしても、決着はすぐだぞ」
甘い話には裏がある。強力な力だからと言って、それに頼り切っていては足元をすくわれる。サスケの言葉にそのことを思
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