オルフェノクの使い魔でホワイトデー
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いるのねぇ!!」
このままだと、いつまでも続きそうなので、サイトが割って入った。
「とりあえず、俺の用を済まさせてくれ」
サイトはタバサへのプレゼントが入っていた袋にもう一度手を入れた。そして、中から、服を取り出した。
「シルフィード、ヴァレンタインのお返しだ。
人間の姿になるときはこれを着ろ」
シルフィードは受け取った服をしばらくジーッと見つめてからタバサの手を借りて着てみた。
青を基調とした服は、シルフィードになかなか似合っていた。
「お姉さま、お姉さま、どう? どう?? シルフィ、可愛い?」
「悪くない」
タバサは姿見をシルフィードの方にむけてやった。姿見に映る自分を見てキャッキャ騒ぐシルフィードにサイトは持っていた袋を渡した。
「竜のときはこれに服を入れておけばいい。お前の首に通せる大きさのものを用意した」
シルフィードは、歓喜極まって再びサイトに飛びつく。
「ここまで、シルフィのことを考えてくれるなんて、これはもう、つがいになってくれるとみても…ダーリーン!!!」
それをタバサがフルスイングした杖が迎え撃つ。そして、そのまま、さっきの状態へと戻っていくのだった。
サイトはしばらくそれを見ていたが、聞いていないだろうが、一応、帰ることを告げ、出て行った。
二人がそのことに気づくのは、もう少し先である。
―――――――――――――――――――――――――――――――
「どうなってる?」
「ウム、4割がなんとかプレゼントに成功、5割が土下座してお返しを待ってもらおうとしとる。残りの1割は、逃げおった」
「4割か…2割強入ればいい方だと思っていたが…少し見くびっていたか」
「土下座して許しを請う姿はなかなか見ものじゃったのぉ。4割の方も、金がないからグラモンの三男は自作の詩をプレゼントしとった」
「それは見たかったな」
少年と老人は必死に奔走する男たちを酒の肴にワインのグラスをあおった。
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