オルフェノクの使い魔でホワイトデー
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キーの作り方でも教えてもらってこい。んで、当日はそれをふるまえばいいじゃないか」
「なるほど! サイトくん、ありがとう。早速行ってこよう!」
コルベールは入ってきたときと同じように部屋を飛び出して行った。
「サイト殿」
「ん?」
「何故、助言を?」
「先月、勝手に名前を借りたし、ここで恩を売っておけば、後々使えると思ってさ」
「なるほどぉ」
二人は黒い笑みを浮かべて、慌てふためく者たちの観賞に戻った。
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日に日に近づくホワイトデーに慌てふためく者、何とか活路を見出す者、荷造りを始める者。
そして、ついに当日を迎える。
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*** まずはルイズへ ***
今日のためにアンリエッタのもとでバイトして用意したプレゼントを渡すつもりだったが、よくよく考えると、ルイズから渡すのが利口だという結論に達した。ルイズが「なんでご主人さまを後回しにするのよ!!」とうるさそうだ。
無視すればいいのだが、やはりうるさいものを回避できるのなら、回避したい。ということで、サイトはいつも通り、朝の訓練を終えて部屋に戻った。
すでにシエスタとウェールズは仕事に行っているので部屋には、サイトからのプレゼントが何なのか楽しみで明け方まで興奮して眠れなかったため、未だに爆睡しているルイズしかいない。
寝ているルイズを見て、サイトは慣れた動作でタオルを水につけ、適度に絞って水を切り、それをルイズの顔の上に乗せた。
そして、待つこと5秒。
「…ップハ!? ハァハァ…サイトォ、もっと優しく起こしなさいよぉ!!」
ルイズは顔からずれ落ちたタオルをサイトに向かって力一杯投げつけるが、悠々と受け止められてしまった。
「おはよう」
悪びれもせずに挨拶するサイトに、ため息をつき、ルイズは着替えるため、この部屋に備えた着替えるためのスペース(カーテンで覆っている)に向かうことにした。
「ちょっと待て」
「何よ」
「ヴァレンタインのお返しだ」
そう言って桃色のリボンが付いた箱をルイズに手渡した。
ルイズは、反射的に受け取ってしまった箱をきょとんと見つめ、それから何度も箱とサイトを見比べた。
「私に?」
「なんでお前に他人の分を渡さなきゃなんないんだ?」
「開けていい?」
「渡した時点でお前のものなんだから、好きにすればいい」
ルイズは渡された箱を慎重に開けた。そこには、四角い透明なものの中に透明な水と青い水が入ったものが、入っていた。細かな装飾がされており、隅にはルイズの名前が刻まれていた。
「何これ?」
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