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オルフェノクの使い魔
オルフェノクの使い魔でホワイトデー
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わず後ずさった男子の胸倉を掴んだ。

「な、なんだよ」

「ボクはもらっていないのさ!! 一個もね!? だから、ボクは誰にもお返しする必要なんてないのさ!!」

一気にまくしたてるとマリコルヌは掲示板に背を向け、狂ったように笑いながら走り去って行った(かなり鈍足)。その眼には涙が浮かび、そのまま、部屋に飛び込んだ彼は、一週間近く、食事の時間とトイレ以外に、外に出ようとしなかった(誰も気にしなかったが…)。


――――――――――――――――――――――――――――――


「予想通り、男たちは大慌てじゃな」

「まったく、何人が突破口を見出すか…」

学院長室でチェスをやりつつ、慌てふためく男たちの姿を見て爆笑するオスマンと、楽しそうに見つめるサイトがいた。

「じゃが、サイト殿、サイト殿は大丈夫なのか? それなりにもらっていたようじゃが」

「心配無用。もうすでに準備は出来ている。あとは当日渡せばおしまいだ」

「この間から、ここでちまちまやっていたやつか」

「ああ、それなりにいい出来前だ」

サイトは、ティーカップに口をつけて駒を動かした。

「チェックメイト」

「なぬ!?」

オスマンがボードを覗き込もうとしたとき、学院長室の扉が乱暴に開けられた。

「オールド・オスマン! サイトくん! 頼む、助けてください!」

「なんじゃ騒々しい」

「っとか何とか言いながら、俺の駒を動かそうとするな」

さりげなくサイトの駒をずらそうとしたオスマンの手を捕まえた。

「……つまり、誰からも貰ったかわからなくて、どうしたらいい瓦ならなくなってしまったと?」

説明を終えたコルベールは、確認するように聞くオスマンの言葉にうなずいた。

「簡単な話じゃないか。もらったやつ、もらわなかったやつ関係なく、全員に渡しちまえばいい」

「それだとさすがに私の懐が…
そ、そうだ。オールド・オスマン、あなたもかなりの量をもらってましたけど、ホワイトデーのときは何を?」

「ワシ? ワシはホワイトデーの翌日休校にする」

「なッ!?」

「ついでに、何故、翌日にするかというと、当日だと、休校なのをいいことに遠くへ逃げでホワイトデーを回避しようとする輩が出ないようにするためじゃ」

あっさりと職権乱用すると宣言したオスマンにコルベールはあいた口がふさがらない。

「っていうか、コルベール、なんで買うことが前提なんだ?」

「え?」

「わざわざ買うよりも、何かを作って渡すのだってありだぞ」

「しかし、何を渡せばいいのか…私が作ったヘビ君でも渡してみましょうか」

(あれ渡されても間違いなく翌日のゴミになるぞ…)
「マルトーのところに行ってクッ
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