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オルフェノクの使い魔
外伝
オルフェノクの使い魔でヴァレンタインデー
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イトさん、言っていました。オルフェノクは動物の特性を持つって、犬である私がご主人さまであるサイトさんの匂いを嗅いで何が悪いんですか!?」

(((開き直った!?)))

真っ赤になって反論するシエスタを見てそんな事を思ってしまった。

「ま、まぁ、そのことは置いておいて、でかしたわ! 私たちをそこに案内しなさい!」

「……まぁ、いいですよ。た・だ・し、条件があります」

「条件?」

「私が、サイトさんに最初にチョコレートを渡させていただきます」

「「「……」」」

ルイズたちは少し考えてから頷いた。

「わかったわ」

「まぁ、一番じゃなきゃ、いやってわけじゃないし」

「そう、渡せることが大事」

(((…そんときになったら出し抜けばいいんだし)))

三人が了解すると、シエスタはニッコリ笑ってドックオルフェノクに変化してルイズとタバサを抱き上げて走り出した。

「ボクたちも追いかけようか?」

ウェールズもオルフェノク化する。女性型特有のヘッドギアに羽飾りをつけ、軽装な鎧を纏い、背中には身長の半分くらいの大きさの翼が一対あるオルフェノク、イーグルオルフェノクとなった。
イーグルオルフェノクはキュルケを抱き上げると翼を広げ、舞い上がった。


――――――――――――――――――――――――――


サイトは、学院の近くにある森の池を漂っていた。

「バカな男どもだ。一ヶ月後に第二のイベントが待っているというのに…」

掲示板にヴァレンタインのことが張り出されてから、必死に女子たちのご機嫌取りをして今日、その成果であるチョコレートを手に大喜びしているであろう男どものことを考え、クスクスと笑った。

「…昨日は夜遅くまでチョコレート作りをしていたから疲れたな…」

ついでに彼がやったのは、溶かして液状になったチョコレートを型に流し込む作業であり、ミズチオルフェノクの能力全開で作業したため、正直疲れている。

「きゅい〜」

「ん?」

よく知った鳴き声を聞き、そちらを向くと、マントで身体をすっぽりと覆った青い髪の女性がいた。
サイトは水面に立ち上がると、彼女のいる岸まで歩いて行く。

「シルフィード、どうかしたか?」

「ダーリン、ヴァレンタインなのね!」

そう言って食堂で販売されている。チョコレートを前に突き出された。

「俺にか?」

「きゅい!」

コクコクと頷かれた。

(まぁ、ひとり分くらいいいか)
「ありがとな」

サイトは、お礼の言葉とともにチョコレートを受け取り、頭をなでてやる。シルフィードは嬉しそうに「きゅ〜い〜」と鳴いてサイトの胸にすり寄る。

「でもな、シルフィード、お前に一つ言っておかな
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