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オルフェノクの使い魔
オルフェノクの使い魔22
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かのような、鈍重な動作でルイズは振り返った。

「50点だ」

「何でよ!?」

「“立て籠もって援軍が来るまで耐える”っていうのが100点の答えだ」

「そうなんだ…」

「で、奴らはどこからの援軍を待っているんだろうな。潜入員からの情報だと、どこの城も援軍に行けそうなほどの兵がいないらしい。それに援軍の要請もないそうだ」

「他国から?」

「その他国が現在の敵だ」

サイトのよどみない返答にルイズはしばらく考えてから思ったことを口にした。

「そういえば、ガリアって資金提供しかしてないのよね?」

「ああ、連合軍にガリア出稼ぎ兵はいても正規兵はいないな」

「じゃあ… ガリアってこと!?」

「可能性から考えるが……正確なところ、読み切れないでいる」
(ガリアの中にいる隊員から情報を聞きたいところだが、ここに届くまで時間がかかりすぎるし……
とりあえず、マザリーニに報告しておくか……この手の駆け引きはアンリエッタよりもあのジイサンの方が上だし)

サイトは、別の紙をとり、再びペンを走らせた。


――――――――――――――――――――――


夜空に満開の花火が打ちあがった。
シティオブサウスゴーダの広場にたくさん張られた天幕の下、人々は歓声を上げた。
連合軍が駐屯したおかげで、一気に倍近く膨れ上がった町はいたるところに兵隊が寝泊まりするテントや、仮説の天幕であふれており、また、兵隊たちにモノを売るためにいろんなところから商人がやってきて、シティオブサウスゴーダはかつてない活気に包まれていた。
そして、一年の始まりを告げるヤラの月、第一週の初日である本日はそんな活気をさらに倍増させる日であった。
ハルゲギニア最大のお祭り、降臨祭が始まったのである。今日から十日間ほどは、連日、飲めや歌えの大騒ぎが続くのだ。
ルイズは『魅惑の妖精』亭の天幕にいた。
ここ数カ月、サイトがよく外出したり、今も陰の総司令官として色々と暗躍しており忙しそうにしており、自分をおろそかにしているように思えた。

「何よォ…私はご主人さまなのよォ〜」

そう呟きながら、サイトの方を向くと、先にこの店で飲み始めていた魔法学院の男子集団が大騒ぎしており、サイトはギーシュに引っ張り込まれ、そこで飲んでいた。

「おかわりー。りー」

「ちょっと飲みすぎじゃない?」

たまたま近くを通りかかったジェシカが、そろそろやめるよう警告するも、ギロッと睨まれた。

「うるさいわね」

「うるさいって、うちで働いていた時は、あんなにフォローしてあげたのに」

「そのことは感謝しているけど、だからってこんなことにまで干渉しないでよ」

今度はイジケだしたルイズを見て、ジェシカはルイズの隣に
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