オルフェノクの使い魔22
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、サイトも、天幕に向かって歩き出した。
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ド・ポワチエ将軍の号令と共にシティオブサウスゴーダ戦が始まった。
ギーシュはサイトの助言と副官の助けもあり、この戦いで一番槍をはたした。その陰で、一組の主と使い魔が戦っていた。二人は敵に混乱を招くため、派手に亜人と戦い、巨大な亜人の潜む建物を片っ端から強襲するなどして混乱を引き起こしていた。
「己の血に、食い殺されろ!」
トライデントを突き刺し、ミズチオルフェノクが叫ぶと、オグル鬼の身体から血が噴き出し、身体をズタズタに引き裂いた。
「行け!」
続けてその血に命じて、背後から迫るトロル鬼の目を封じる。
「ルイズ!」
「エクスプロージョン!」
ミズチオルフェノクの声に応えるようにルイズの呪文でトロル鬼の頭が吹き飛んだ。先頭のトロル鬼が倒され、それが邪魔して後に続くトロル鬼たちが動けなくなったところを飛龍形態となったミズチオルフェノクのブレスで一網打尽にする。
地上で使っていたブレスより威力も、収縮もあまいものだったが、頭部を吹き飛ばされてはさすがの亜種とはいえ、ひとたまりもない。
「ハァハァ、これで何匹目だっけ?」
鬼たちを倒し、死臭漂うその場を離れ、鬼たちが入ってこれそうもない路地で二人は腰を下ろした。
「オグル鬼7、トロル鬼11だ。予定よりも多く倒せているくらいだ」
「そ、それにしても簡単に侵入で来たわね。あの手引きしてくれた人もリカネサンス隊の隊員なんでしょ?」
「いや、あれはアルビオンの軍人だ」
「え?」
「どこの組織にも、黄金色の菓子に弱い奴っていうのはいるんだよ。今回はついでに今後の身の安全まで保証してやったんだがな。
……何か言いたそうだな」
「やり方が、汚いわ。誇りあるトリスティン貴族としてやっていいことじゃない……でも、これも戦争に勝つための手段の一つなんでしょ?」
「当然だ。それに、あの兵士の裏切りで分かったことがある」
「わかったこと?」
「オリヴァー・クロムウェルに求心力はない」
「なんでそんなことがわかるの?」
「あの兵が簡単に交渉に応じたからだ。奴への忠誠心があれば、こうも簡単にはいかないからな」
そいうと、サイトが立ち上がった。休憩終了の合図だ。ルイズも立ち上がり、路地から出ると、すぐ目の前にオグル鬼と警邏のメイジが立っていた。
メイジが反応するよりも早くサイトの手が空を薙いだ。メイジは一言も発することができないまま、首を落とされた。
「最近、空気が乾燥気味だったが、今日は湿度が高くてなんだか調子がいい」
「ってそんなこと言っている場合じゃないでしょうが!!」
ルイ
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