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オルフェノクの使い魔
オルフェノクの使い魔21
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!!」

そう叫んだのは、コルベールと同じように杖を抜いていたキュルケだった。
彼女はコルベールをバカにしていたことを恥じた。火の系統でありながら、争いを嫌う彼の姿勢は同じ火の系統のメイジとして、あまり好意的に映らなかったし、なによりも、サイトがコルベールを信用していることが気に入らなかった。
何故、こんな男をサイトは、壁の内側に入れているのかわからなかった。
だが、コルベールの言葉を聞き、この男は決して情けない男ではなく、悩み考え、自ら進む道を必死に探している尊敬すべき先駆者であるのだと感じた。

「何がおかしいだと? あの鬼の隊長が何と腑抜けたことか! あんたのことを尊敬していた自分が情けないぜ!!」

そう叫んで魔法を放とうとした時、デルタが飛び出した。メンヌヴィルとデルタの距離は約40mその距離をデルタは全力で疾走する。

「何ッ!?」

100mを5.7秒で駆け抜けるデルタが、メンヌヴィルにたどり着くまでの時間は約2.3秒、さらにソルメタル製のボディに包まれたからだは体温を発することもないため、両目を失明し、周囲の体温と音で対象を識別してきたメンルヴィルは完全に反応が遅れ、できたことは、驚くことだけだった。白い弾丸の体当たりをくらい、メンヌヴィルは吹っ飛ばされ、壁に叩きつけられた。
突然現れたデルタに人質のそばにいた侵入者の意識が向いた隙にオスマンは風の魔法でその侵入者を吹っ飛ばした。


―――――――――――――――――――――――――


銃士隊と警備兵が侵入者たちを拘束する中、アニエスがコルベールのもとへやってきた。彼女から放たれる殺気を感じ取り、コルベールはアニエスの方をじっと見つめる。

「貴様が……魔法研究所実験小隊の隊長か? 王軍資料庫の名簿を破ったのも、貴様だな?」

剣を抜き放ち、コルベールに突き付けた。

「教えてやろう。わたしはダングルテールの生き残りだ」

「そうか」

周囲にいた者たちの視線が二人に集まり、静まり返った。

「…死ね!

アニエスが繰り出した本気の一撃からコルベールは、目をそらさなかった。
そして、その一撃は、彼に届くことはなかった。
白い異形がコルベールの盾になるかのように立ちはだかり、黄色い異形の持つ光刃がアニエスの剣を根元から切り落としていた。

「何故止める!」

「ボクたちはこの学院にいる人々を守れと言われている。だから守ったまで」

「私は、その男を斬らねばならんのだ!」

「そんな事情知りません。もし、ここで見逃せば、私たちが帰ってきたあの人にひどい目にあわされちゃいますから」

目の前に立つ異形たちに勝てるとは思えなかった。
アニエスは、悔しそうに、憎々しそうにコルベールを睨みつけた。

「貴
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